「異常なアクティビティによりWindowsがロックされました」――。
そんなメッセージとともに、米マイクロソフトを装ってウイルス感染の警告画面を表示する詐欺が急増している。ジェイ・キャストのニュースサイトでも同様のページに飛ぶ広告が確認された。
ジェイ・キャストの開発担当部署によれば、閲覧者や媒体の特性に応じて、自動的に表示される運用型広告の枠では、広告代理店の許可が下りたものが表示されている。広告代理店が排除しても新しいドメインで申請されるため排除しきれないという。具体的な対処法を聞いた。
広告枠で「次のページ」「開く」の誘導が危険
開発担当の画面にも、ウイルス感染の警告が表示された。ウェブページをスクロールしている最中に、カーソルを詐欺広告の枠内に重ねており、マウスを誤ってクリックしてしまったという。
具体的な被害はこうだ。「次のページ」「開く」というクリックを促すようなボタンが運用型広告の枠に表示される。クリックすると別のページに遷移。すると、次のような警告文が表示される。
「このPCへのアクセスはセキュリティ上の理由からブロックされています。このPCにアクセスしたり再起動したりしないでください。この基本的な警告を見落とすと、このフレームワークに関する情報が失われる可能性があります。できるだけ早くサポートに連絡してください。Microsoftの専門家が電話で調査を案内します」
Windowsサポートをかたるニセの電話番号も表示される。さらに、Microsoft IDとパスワードを入力するように促される。厄介なのは、全画面表示になり、キーボード以外の操作ができなくなる点だ。ブラウザの「戻る」や、ブラウザ自体を閉じることもできないと、開発担当は話す。