「優しくて物分かりのいい上司」が本当に理想なのか 部下の指導「10年前と今」

管理職の生の声を聞くと

   J-CASTニュースBizは、アウトドアブランドを展開するロゴスコーポレーションに勤務する佐々岡大輔さんを取材した。直営事業部OS総務課の次長という、管理職だ。

   10年前と今とで、マネジメントの変化は感じていないと話す。「私自身のマネジメント方法として『世代に関わらず、スタッフそれぞれに合わせた業務配分・目標設定とフォロー・アプローチ』と考えています。それは10年前も今も変わりません。おそらくそれが当社の社風に合っているからです」。

   部下とのコミュニケーションは、佐々岡氏自身は、「名前を呼んでフランクな話し方」にしている。「あなたの事を見て・寄り添って話をしています」いう意思表示をするためだ。

   ジェイック常務取締役の近藤浩充さんにも話を聞いた。マネジメント手法について、10年前は部下育成において「できないなら時間をかけて身に着けなさい」という手法がスタンダードだったと振り返る。

「しかし、ここ10年で社員の就業観や働き方も多様になり、今は『時間をかけずに、早くできるようになってもらう』手法が求められています」

   上司と部下のコミュニケーションについては、 お互いが本音や意見を伝え合うことができる関係性を目指す重要性を挙げた。一方で、信頼関係が浅い段階では、上司側が一方的にカジュアルな口調で話すと、本音・意見をひっこめてしまう部下がいると指摘。「部下側のしゃべり方やコミュニケーションスタイルを見極め、上司は丁寧な話し方とカジュアルなしゃべり方を織り交ぜながら、少しずつ信頼関係を築くことが必要」とした。

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