「どうしてこんな写真が?」奈良県・吉野で撮影した名作
糸川写真には独特の名作がある。
たとえば、奈良県の吉野で撮影したキャデラックに乗った、いや、キャデラックの屋根に乗った人は、どうしてこんな写真がと思わせる傑作だ。たまたま出かけた吉野で法事に集まっていた家族を見つけ、その人が乗っていたキャデラックをこの構図で撮影したものだった。
脈絡もないように見える写真の数々だが、共通するのは大阪の懐かしさ。関西には糸川ファンは多く、回顧展は糸川さんが生前呼んでほしいと言っていたミュージシャンたちが集まるイベントも開かれる。歌手の有山じゅんじや大塚善章クインテッド、嘉門タツオさんら多数だ。
そのイベントの司会をするのが長年、糸川さんの応援団だった今井晴日さん。彼女は大阪道頓堀のきつねうどんの名店「道頓堀今井」の娘である。
素晴らしい写真の数々をお見せしたいところだが、タレントの肖像権もあって難しく、ここに掲載した一部の写真で大阪を味わってほしい。もちろん展覧会では、著名芸人の若き日の姿を含めて数百点が展示されている。