東京都町田市立中学校の修学旅行で、ドライバー不足のため京都から奈良へ向かう1日目のバスが運行できなくなり、電車で代替する事態になったことが分かった。
旅行を手配した大手旅行会社「近畿日本ツーリスト」は、保護者にプリントを配って事情を説明し、この事態を謝罪した。同社は、長時間労働見直しによる「2024年問題」などの影響とみられると取材に答え、他に同様なケースが1件あったことも明らかにした。
代替のバスを探したが、ドライバー不足などですべて断られる
「修学旅行の貸切バスの確保の不履行について」。近ツリが配った2024年5月13日付のプリントでは、こんなタイトルで、中学校3年生の保護者あてに事情を説明した。
そこでは、5月中に行われる修学旅行で、予約した1日目のバス会社から、ドライバー不足の影響で貸切バスの運行をお断りしたいと連絡があったとした。近ツリでは、代替のバスを探したが、旅行の直前でもあり、同様なドライバー不足と国の長時間労働見直しの影響ですべて断られてしまったと明かした。
バスを手配できなかったことをお詫びするとともに、発生した差額については、旅行後に返金すると説明した。そのうえで、「今後は同じような事を繰り返さないように、バス会社を始め関係機関の手配には、慎重に進めさせていただきます」などとつづっている。
このプリントは、2024年問題の影響で修学旅行がピンチになっていると、16日にX上で画像が投稿され、1万4000件以上リポストされて拡散している。投稿者はその後、代替手段として、旅行先の京都、奈良を電車で移動する方向になったと報告した。
今回の修学旅行をする町田市立中学校の副校長は17日、J-CASTニュースの取材に対し、ドライバー不足について「細かい事情は聞いていません」と話したうえで、次のように説明した。