お笑いコンビ・藤崎マーケットのトキさんが2024年5月16日、Xで「初めて出たテレビでネタを全部飛ばした話」を明かし、注目を集めている。
藤崎マーケットは、漫才のほかタンクトップに黒いスパッツ、白いヘアバンド姿でリズミカルに踊るリズムネタ「ラララライ体操」で人気を博したお笑いコンビだ。
「タイトルならびに動き、全てを飛ばしてしまった。全て何もかも」
トキさんは16日、「初めて出たテレビでネタを全部飛ばした話」として「ラララライ体操」にまつわるエピソードをXで明かした。
藤崎マーケットが初めてテレビに出たのは18年程前のこと。当時テレビ朝日で放送されていた「笑いの金メダル」のネタコーナー「笑金スター誕生」での1分間が、「私の第一歩であった」ものの、華々しいスタートではなく「地獄の1分」になってしまった。
ラララライ体操を披露する予定だったといい、「『○○のエクササイズ?』とタイトルを云って踊るだけ。台詞も少ない、動き系のネタであった」とするも、「このタイトルならびに動き、全てを飛ばしてしまった。全て何もかも」と振り返る。にわかに錯乱状態となり、「『赤ちゃんをあやすエクササイズ』が突然言えなくなり、ふと立ち止まって」しまったという。
相方の田崎佑一さんの心境について、「タンクトップ姿の片割れが棒立ちで、何も言葉を発しない様子は、さぞかし怖かったことだろう」とおもんぱかり、「右足と左足を交互に前方に出す、クロスタップと云うステップで、なんとか誤魔化していた」が、一向にネタは思い出せなかった。そして相方の田崎さんも、トキさんの予定外のステップをマネする格好になったという。
「昨晩まで寝ずに練習した」ラララライ体操を披露できないまま、「パニックにより生み出された即興のステップ」をする2人を見守ったのは「静まるスタジオ」だった。
「揺れる揺れる2人。ネタが一向に始まらない」
「一向にネタが始まらない。クロスタップを合わせるだけの私達。時間が永遠に感じられる。どうやら相方もネタを飛ばしたに違いない。一切言葉を発しない。揺れる揺れる2人。どちらも言葉を発しない。足を交互に前に出しているだけ。揺れる揺れる2人。ネタが一向に始まらない」
なんとかステップで粘ったものの1分間が過ぎ、無念にも「強制終了」となってしまい、「なんと私達の初テレビは『揺れて終わってしまった』」。若手芸人にとって嬉しいはずのテレビデビューは、今も夢に見るほどの苦い思い出となってしまったというが、「ちなみにその初テレビは、タンクトップの2人が揺れるだけ、と云う強烈なインパクトを残して、何故か、一周勝ち抜いてしまった」とオチをつけた。
思わず笑ってしまったとする声のほか、シュールな光景と若き日の2人の緊張感が伝わってくる文章力の高さを称賛する声が多く寄せられている。
「エピソードはもちろん、文章力すごい 朝電車の中で笑い堪えながら読んだ」
「凄く引き込まれる文章にオチで噴いた」
「この1年で一番笑ったしトキさん読ませる文章書けるの強い この調子でぜひエッセイをば...」