脳科学者の茂木健一郎氏が2024年5月15日にYouTube動画を公開し、元不登校で知られる高校生YouTuber・ゆたぼんさんがXで著名人と議論を繰り広げたことについて、「順調に脳が育ってる」などと私見を述べた。
「ゆたぼんの脳は順調に成長しているよ!!」
発端となったのは、幻冬舎の編集者・箕輪厚介氏が8日、「ホリエモン」こと実業家・堀江貴文氏の名前を挙げて、「GW明けだからか子供が小学校をサボろうとするから学校行けって言ったら、ホリエモンが学校行かなくていいって言ってると返された」とXに投稿したこと。
ゆたぼんさんは投稿に対して、「大人になってから困ってもホリエモンは責任を取ってくれない。人生の責任は自分自身」と考えを示した。
「行く意味ないじゃん学校」という堀江氏には、「野菜は美味しいから食べるのと同じで、学校は楽しいから行くんだよ」と反論。メンタリスト・DaiGo氏に「社会に出ると、仕事は楽しい時に行けばいいでは成り立たないと言うことに気づく絶望」と絡まれた際は、「学校と仕事は別ですね」などと応じた。
これらの発言が注目されるなか、ゆたぼんさんは13日に、「親父に、ホリエモンとメンタリストDaiGoさんに対するポストを消せと言われました!でも、僕は消す気ありません」とも。
一連の報道を受けて、茂木氏は14日にXで、「自分で考えるようになることは思春期の前頭葉を中心とする回路の発達だから、大いに結構なことですね!」と投稿した。
さらに15日、「ゆたぼんの脳は順調に成長しているよ!!思春期の人生は冒険だ!!!」と題した動画を公開。堀江氏らや父に異議を唱えた様子を、成長の過程として肯定している。
「それが大人になるってことだから」
茂木氏は、子どもは挑戦の場となる「安全基地」を大人から与えられるもので、成長に伴って「貰う側から与える側になる」とみており、
「その過程で、いつまでも大人たちが言うことを『そうですね』とか言ってちゃダメなわけですね。当然意見が異なることもあるし、そもそも感性とか価値観が違う場合もあるし」
と持論を展開。「ティーンエージャーの脳を見ると本当に変化してるんですよね、活動がね。例えて言うなら、蝶の幼虫がさなぎになって成虫になる。そのさなぎの部分が思春期」としたうえで、
「僕に対しても別に異議を唱えたり反発したりとかでいいんですよ。それが大人になるってことだから」
と述べる。ネット上では、ゆたぼんさんの堀江氏らに対する発言を「手のひら返し」と指摘する声も見られるという一方、「(思春期は)手のひら返しぐらいしないと、仕方がない」と茂木氏。
最後には、「ゆたぼんは本当に順調に脳が育ってると思います!」「応援してるぜ」と呼びかけた。
ホリエモンが「学校に行かなくていい」って言ってるからといって学校をサボって、大人になってから困ってもホリエモンは責任を取ってくれない。人生の責任は自分自身。僕も学校は行きたければ行けばいいし、行きたくないなら無理に行かなくていいと思う。でも、楽しめそうなら行ってみてもいいと思う。 https://t.co/l7yYIXsSAD
— 冒険家ゆたぼん@高校1年生 (@yutabon_youtube) May 8, 2024