日本ハム・山崎福也が14日の西武戦(エスコン)に先発登板し、1失点完投勝利でリーグトップタイの4勝目をマーク。チームも今シーズン2度目の4連勝で、新庄剛志監督が就任以来最多の貯金6に到達した。
オリックス時代は先発ローテ争いが熾烈
相手エース・高橋光成に投げ勝った意味は大きい。
この日は、8安打を浴びたが緩急自在の投球で決定打を許さない。137球の熱投で最後までマウンドに立ち、救援陣を休ませられた。まさにエース級の働きだ。
昨オフにオリックスからFAで移籍したが、2ケタ勝利を挙げたシーズンは11勝を挙げた昨年の1度のみ。6、7回で交代するケースが多く、完投したのは17年の1度のみだった。
オリックス時代、先発ローテーションでの位置づけは、山本由伸(ドジャース)、宮城大弥に次ぐ3番手。同じ左腕の田嶋大樹、若手成長株の山下舜平大、東晃平らが頭角を現し、今シーズンはオリックスに残留しても、先発の座を確約される立場ではなかった。
だが、日本ハム移籍後ははやくも2度の完投勝利を挙げるなど、タフネスぶりを発揮している。
7試合登板で4勝1敗、防御率1.79。登板したすべての試合で6回以上を投げ切り、2失点以下に抑えている。
「捕手の伏見寅威が山崎のよさをうまく引き出している」
スポーツ紙記者は
「伊藤大海、加藤貴之と共にエース格として期待されていることを意気に感じていると思います。オリックス時代からバッテリーを組む伏見寅威が山崎福のよさをうまく引き出しているのも大きい。ケガがなければ、投手タイトルも十分に狙えるでしょう」
と期待を込める。
首位を快走するソフトバンクに3.5ゲーム差。独走を許さないためにも、左腕を振り続ける。(中町顕吾)