2024年、還暦の平均貯蓄額「2782万円」...昨年より670万円減少の謎 毎年増えてきたのに...PGF生命担当者「貯蓄から投資に、流れ変わった」

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還暦男性の20%が新NISAに投資

   J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったPGF生命保険コーポレートコミュニケーションチームの奥村亜紗美さんに話を聞いた。

――貯蓄額の平均が急に約670万円も減るとは、ただ事ではありません。貯蓄額の中央値は400万円でしょう? それを上回る額、本当に投資に回っているのでしょうか。

奥村亜紗美さん 私たちも驚きました。貯蓄額の調査開始以来、ずっと増え続けてきましたから。2017年から統計をとって、毎年変わらないのは「100万円以下」の貯金額の人が4人に1人、約25%いること。残念な数字ですが、今年は3割近く(28.9%)に増えてしまいました。

それ以上にショックだったのが、全体の平均額がガクンと減ったことです。ただ、「貯蓄から投資へ」というのが、政府や経済界も積極的に進めている流れです。これだけ物価高が続けば貯蓄だけでは不安ですから、積極的に投資をして資産を増やそうという人が増えた結果だと分析しています。

――新NISAが始まったことも影響しているのでしょうか。

奥村亜紗美さん 影響していると思います。新NISAが昨年(2023年)暮れから話題になったので、今回初めて「人生100年時代への備えとして現在行なっていること」の質問項目の中に新NISAを入れてみました。

すると、新NISAは全体では7位ですが、男女別でみると、男性では「資産運用(新NISA)」と「資産運用(新NISA以外)という項目がともに同率で4位に入りました。男性では、それぞれ20%近くの人が新NISAや、それ以外の資産運用を行なっている状況です。

――貯蓄額別のグラフを見ると、貯蓄が「2000万円以上」の割合が昨年よりも8.6ポイントも減りましたが、その分、貯蓄を投資に回した人がかなり増えたということですか。

奥村亜紗美さん そう考えられます。たとえば、貯蓄額が最高の「1億円以上」の割合が、昨年の9.7%から7.0%へと約3ポイントも減っています。

巨額の資産を持つ人は、投資に明るいうえ、物価高もあるため、さまざまな対策を講じているはずです。相当の貯蓄額が投資に動いたとみています。
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