「ドレスは青と黒か、白か金か」──。約9年前、インターネット上に投稿された1枚の写真が世界的に大きな論争を呼んだ。そのきっかけを生んだ家族が2024年5月、イギリスの複数報道によって再び注目を集めている。
ドレスの持ち主の娘婿にあたる男性が、妻に対して首を絞めるなど暴行をはたらいたと認めたという。
アメリカのテレビ番組にも出演
2015年に1着のドレスの写真が「#TheDress」のハッシュタグで話題になった。配色をめぐって「青地に黒色のレース模様」か「白地に金色のレース模様」か、実際は前者だが、目の錯覚により意見が二分したのだ。
歌手のテイラー・スウィフトさんなど著名人も巻き込む大論争に発展すると、米トーク番組「The Ellen Show(エレンの部屋)」が経緯に注目。そこで、スコットランドのコロンゼー島で暮らしていたキア・ジョンストンさんと妻・グレースさんらが呼ばれた。
写真は当初、グレースさんの母がジョンストン夫妻の結婚式でドレスを着用するにあたり、娘に送ったものだった。写真に映るドレスの配色がキアさん含む身内で議論になった結果、友人、そしてXに波及した次第となる。
思わぬ形で「有名人」となったこの家族だが、その陰では思いもよらない事態が起きていた。
11年にわたる家庭内暴力と束縛→殺人未遂
キアさんは元々、妻に対して約11年にわたる家庭内暴力と束縛行為を行っていたとされ、23年7月には妻への殺人未遂の疑いで起訴されるも、全ての容疑を否認した旨が複数の英メディアに報じられた。
英公共放送BBCが24年5月9日に配信したウェブ記事によると、同日に行われた高等裁判所の審理で、キアさんは妻に怪我を負わせ、命を危険にさらしたことを認めた。22年3年に妻を地面に押さえつけて両手で首を絞め、その後には殺すと脅し、ナイフを手にしていたなどとされる。当時、妻は「夫が私を殺そうとしている」と叫んだり、首にアザを負ったりしたという。キアさんは判決まで拘留される予定だ。
報道は日本のXユーザーの間でも話題になっている。