東急東横線「Q SEAT」不人気は理由がある 導入1年足らずで車両減、大井町線との大きな違い

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前後の車両が混雑する

   東横線の「Q SEAT」は、10両編成の中の2両を指定席に、と気前のいいサービスを提供することになった。5本の渋谷始発急行列車に「Q SEAT」を2両連結し、渋谷~横浜間はどの駅でも指定席を購入すれば利用できるスタイルにした。前述した通り、開始は2023年8月。

   ただ、利用者は少なかった。

   座席指定料金500円を半額の250円にしたり、ドリンクを配布してみたりと、いろいろとやってみた。

   だが開始から1年もたたないうちに、内容を見直すことになった。

   本数こそ5本から7本に増やすものの、指定席車両は2両から1両に。もっと早い時間帯でも確実に座って帰りたいという声があったとも考えられるものの、2両では過剰だったともいえる。「Q SEAT」を利用する人以外からは評判が悪かったのでは、ということも考えられる。

   座席指定車両は、4号車と5号車。鉄道は、先頭車両や最後尾の車両よりも、中心部の車両のほうが混雑する。また、東横線は頭端式のホームは現在ではなく、いずれも中間駅の構造になっており、改札階とホーム階が別になっていることが多く、だいたい4号車や5号車のあたりに階段やエスカレーターがあることが多い。

   ホーム階にまでやってきて、目の前に来たのは指定券が必要な「Q SEAT」だったら? いい反応は得られないのではないだろうか。

   しかも、場所がよすぎる中間車両を「Q SEAT」にしているため、前後の車両が混雑する。

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