2024年のゴールデンウイーク(GW)期間中、「東京ディズニーリゾートがすいていた」という驚きの報告がSNSで相次いだ。
東京ディズニーランドが開園した1983年以降、パークに通い続けているディズニー研究家の吉田よしか氏は、「今年は明らかにイレギュラーでした」と振り返る。一体何が起きていたのか。
今年の連休は全体的に来園者数減
ディズニーランドとディズニーシーは、GW中は連日の混雑が予想される人気テーマパークだ。だが吉田氏によれば、例年GWの初日や最終日、そして「こどもの日」は比較的空いている傾向にある。こどもの日は、無料・割引にするスポットが各地にあるためだという。
24年のGWは、全体的に来園者数が減少していた。吉田氏は、ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」が24年6月6日に開業することが大きな要因だと指摘する。このオープンを待とうとしたり、GWの混雑を見越して来園を避けたりする心理が働いたのではないかと説明した。
入園料が繁忙期は1万円を超え、年間パスポートの販売も再開していないことも影響しているようだ。「家族4人で行くとチケット代だけで約4万円です。遠方から来る場合は、さらに宿泊費などの費用もかかります。1人当たりの単価が高くなると、どうしても客足が鈍くなってしまう傾向にあるのでは」と吉田氏。
2024年4月上旬から始まったディズニーキャラクター「ドナルドダック」のパレードを満喫したいと思う来園者の多くも、同月前半に集中してしまい、ディズニーランドは4月後半からすいていたと話した。
待ち時間が平均より大幅に少なく
実際の混雑状況はどの程度だったのか。ディズニーランドのアトラクション「美女と野獣"魔法のものがたり"」とディズニーシーの「ソアリン:ファンタスティック・フライト」が指標になる。どちらも平均120~150分の待ち時間が発生する場合もあるが、24年のGWは75~90分程度だった。
吉田氏は、来年のGWは混むだろうと予測する。新エリアの評判は1年後までには知れ渡る。今年のGWの空き具合は、新エリアの開業が大きな要因となった特殊な状況だったと強調している。