「モンスター」への新たな挑戦状だ。プロボクシングのIBF世界フェザー級王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ、30)陣営は、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)に対するKO勝利を「確信」しているという。米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン」(WEB版)が2024年5月9日に報じた。
モンスター狩りに絶対の自信を見せたのは、ロペスの共同マネジャーを務めるヘクター・フェルナンデス氏だ。
「ロペスが井上に勝つことに自分の家を賭けてもいい」
記事によると、フェルナンデス氏は「ロペスは井上をKOすることができる」と言い放ち、「ロペスが井上に勝つことに自分の家を賭けてもいい」とまで言い切ったという。
今やパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級の垣根を超えた最強ランキング)でトップ争いをするほどの世界的ボクサーとなった井上。戦績は27勝無敗(24KO)と、ほぼ完ぺきなレコードだ。
一方のロペスは井上と同学年で、今年8月に31歳の誕生日を迎える。アマチュアでは目立った成績を残しておらず、15年11月にプロデビューした。ボクシングスタイルは右のファイタータイプで、高い身体能力を生かした力強い攻撃が持ち味の選手だ。
プロになって初めて大きなタイトルを手にしたのは19年2月に行ったWBOインターナショナルフェザー級王座だ。判定勝利で決定戦を制して王座を獲得した。
22年12月に初めての世界タイトル戦のチャンスが訪れた。IBFフェザー級王者ジョシュ・ワーリントン(英国)に挑戦し、判定勝利を収め世界王座獲得に成功した。
これまでに同王座を3度防衛しており、24年3月に阿部麗也(KG大和)と対戦し8回TKO勝ちで、3度目の防衛に成功した。ここ6年間、負け知らずで、通算戦績は30勝(17KO)2敗。
「ここで私は井上がフェザー級まで上昇するのを静かに待っている」
現在、井上の1階級上のフェザー級を主戦場としているロペスにとっては、井上が階級を上げて来るのを「待っている」状態にある。
そのロペスは、井上がルイス・ネリ(メキシコ)を6回TKOで下し、4団体の王座防衛に成功した翌日の7日にXを更新。「ここで私は@naoyainoue_410が 126(ポンド=フェザー級)まで上昇するのを静かに待っている」と投稿した。
井上は将来的にフェザー級まで階級を上げることを視野に入れている。現時点で時期は未定だが、井上がフェザー級に転級し、その時ロペスが王座を保持していれば対戦の可能性もある。
井上は9月にスーパーバンタム級4団体王座の防衛戦を予定しており、年内はスーパーバンタム級にとどまる見込みだ。