「フリマ・ネットオークション」に「スキマバイト」と、パソコンやスマホで気軽にできる副業を始める人が増えている。
モバイル専門の市場調査を行うMMD研究所(運営元はMMDLabo、東京都港区)は2024年4月17日、デジタルの本人確認サービスを展開するTRUSTDOCK(東京都中央区)と共同で行なった調査「副業におけるプラットフォームサービスの利用に関する調査」を発表した。
それによると、副業をする人の3割以上がプラットフォームサービスを利用して稼いでいるという。いったい、どんな仕事か。リスクはないのか。担当者に聞いた。
トラブル経験者も3割以上、「本人確認」が必要だが...
MMD研究所とTRUSTDOCKの共同調査(2024年4月4日~9日)は、全国の20歳~69歳の男女2万人が対象。予備調査で副業経験の有無などを聞いた後、本調査では副業にプラットフォームサービスをメインで利用した500人に詳しく聞いた。
全員に副業経験の有無を聞くと、16.8%が「副業経験がある」と答えた。副業経験者のうち、プラットフォームサービスを利用した経験があるのは34.6%だった。
その経験者959人に利用サービスを聞くと、「フリマ・ネットオークション」(53.9%)が最も多い。次いで「スキマバイト」(35.2%)、「スキルシェア・クラウドソーシング」(25.4%)、「スキルシェア・クラウドソーシング」(25.4%)、「ハンドメイド売買」(14.8%)と続いた【図表1】。
こうした副業を、ビジネスとして成功させるには、さまざまな工夫が必要だ。
プラットフォームサービスを利用した副業をメインで行ったことがあると回答した500人を対象に、工夫した点を聞くと(複数回答可)、「取引完了までの速さ」(30.4%)が最も多い。次いで「安心・安全性の保証(本人確認、身分証の提示など)」(27.4%)、「提供するモノやサービスの内容(説明文含む)」(27.2%)と続いた【図表2】。
一方、こうした商取引にはトラブルがつきものだ。500人にトラブル経験を聞くと、165人(33.0%)が「経験した」と答えた。
【図表3】が、トラブルの内容だ(複数回答可)。「取引相手とのやり取りでトラブルがあった」(52.7%)が最も多い。次いで「サービスを提供した相手からクレームや低評価を付けられた」(32.1%)、「仕事の内容が想定と異なった」(21.2%)となった。
なかには、「副業詐欺(悪質な副業の紹介)の被害にあった」(11.5%)、「個人情報が悪用された」(9.7%)といった深刻なケースもあった。
深刻な被害にあわないためにも、相手の本人確認が必要だが、どういう方法で確認しているのか。
これに関しては、本人確認を行った人は64.0%だったが、本人確認に利用した身分証明書を聞くと(複数回答可)、「運転免許証」(60.0%)が最も多い。次いで「マイナンバーカード」(39.7%)、「健康保険証」(13.4%)、「運転経歴証明書」(10.6%)となった【図表4】。