「被弾しなかったのでよかったですが『怖いな、怖いな』と」
八重樫トレーナーはネリの攻撃力は想定内だったする一方で、試合の序盤にネリが放ったパンチの中にいくつか「危険なタイミング」があったと指摘した。
「かみ合いという点では、危険なタイミングがたくさんあった。1、2、3(ラウンド)くらいまで怖いなと思っていた。ダウンした時と似たようなタイミングのフック系統が。真っすぐでなく外からくるパンチなので、それに対して尚弥がギリギリの反応の時『危ない』と思った。被弾しなかったのでよかったですが『怖いな、怖いな』と思っていた」
そして最後に、バックヤードでの井上と武居の「秘話」を明かした。
「バックヤードで尚弥が入場するタイミングと、武居が退場するタイミングがかぶった。入場する尚弥が怖い顔をして入ってきて、武居に『よくやった』と言ってバーンと(背中を叩いた)。それを見てちょっとウルっときた。感動しました。(井上に)いいバトンを渡せたなと思いました」
武居の勝利を受けた井上は初回のダウンを跳ね返して逆転勝利を飾り、日本ボクシング史上最大規模となる東京ドーム興行を締めくくった。