プロボクシングの元世界2階級制覇のルイス・ネリ(メキシコ、29)が2024年5月7日に米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン」のインタビューに応じ、6日に行った井上尚弥(大橋、31)との世界タイトル戦を振り返った。
試合は東京ドームで行われ、ネリがスーパーバンタム級4団体統一王者・井上に挑戦した。
「もう終わりかと思ったよ」と勝利を確信するも...
世界中の注目が集まったタイトル戦は初回、ネリの左フックで井上がダウンする波乱の幕開けとなった。
プロ初のダウンを喫した井上はすぐに冷静を取り戻し、2回に左のショートフックでダウンを奪い返すと5回にも左フックでダウンを奪った。6回には右ストレートでダウンを奪い、レフリーが試合ストップを宣告した。
3度のダウンを喫したネリは試合後そのまま病院に直行し、予定していた会見をキャンセルした。
試合から一夜明けた7日に滞在先のホテルで「ボクシングシーン」の取材に応じたネリは「気分はいい」と切り出し、6日のタイトル戦をこう振り返った。
「自分にはもっとできると分かっていたから少し悔しい。でも自分の力を発揮して第1ラウンドで彼を倒すことができてうれしい」
初回に井上からダウンを奪った時には「大番狂わせ」を起こせると感じたという。
ネリは「もう終わりかと思ったよ」と勝利を確信するも、「でもあまり自分のパワーを感じなかったから、何が起こったのかビデオを見てみないと」と、ダウンを奪った後に詰め切れなかったことを悔やんだ。