YouTuberのヒカキンさんが2024年5月1日に公開した動画で、人気アニメの再現動画に挑戦したところ、「前代未聞級に過酷な撮影」で危機的状態に陥ったと明かした。視聴者からはヒカキンさんを気遣う声が寄せられている。
着替えに各1時間ほどかかる30キャラ超を演じる
「限界です。」と題した動画の冒頭、ヒカキンさんは「初めて本当の限界が来てしまいました」と吐露。YouTuber歴18年でチャンネル登録者数などは「全盛期」だと説明する一方で、「マジで生きてて良かったですね、ってぐらい本当に初めてマジのピンチ」を経験したと振り返った。一時的な出来事で、今となっては「笑い話」と前置きした上で、かつての「危機」を振り返った。
原因は、人気テレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」(TOKYO MXなど)の第2期オープニングムービーの再現動画に挑戦したこと。本家はヒップホップユニット「CreepyNuts」の楽曲「Bling-Bang-Bang-Born」とともに作中のキャラクターたちが登場する映像となっており、「踊ってみた」動画などがSNS上で大流行している。
ヒカキンさんは笑みを浮かべて、「生身の人間が再現でききる動画じゃないのよ」とこぼす。製作費は約5000万円、撮影は4日間、朝から深夜におよび計70時間越え。睡眠は平均2~3時間で、「前代未聞級に過酷な撮影」だった。
再現動画では、着替えに各1時間ほどかかる30キャラ超をヒカキンさんが演じた。1日目にして不安がよぎったものの、2日目までは乗り切った。ただ睡眠不足や疲労は重なっており、3日目夜に「事件」が起きた。
1秒間のシーンに大苦戦して撮影が予定よりも遅れた挙句、ホテルに戻ったのは深夜2時ごろ。当時はメイキング用の動画を撮影するほど「正気」のつもりだったというが、「今思えば、自分のなかの限界の糸みたいなのがブチ切れてたっぽくて」とヒカキンさん。
ホットアイマスクを着用して眠ろうとしたところ、「なぜかアイマスクを着ける映像というか、視界が無限ループしてるんですよ。目をつむってるのに」「自分でも意味分かんなくなっちゃって、怖くなってきちゃって」と明かす。
「目をつむると...」30回連呼も
撮影中にコーヒーや栄養ドリンクを大量に摂取していたのも相まってか、眠気は飛んでしまった。翌日の撮影へのプレッシャーを抱え、「いわゆるもうパニック。これ俺生きてるよね?現実だよね?あれ夢か?分かんない。みたいな」との状態に陥った。
ヒカキンさんは記憶が定かではなく、助けを求めたマネジャーに後から聞いたところでは「無表情で涙流れてた」といい、撮影中止の提案は拒否。妻からは、電話で「目をつむると...」とだけ30回ほど繰り返していた様子を伝えられたという。
夜が明けるころ、最後のあがきで熱湯風呂に入った結果、眠気が訪れ50分睡眠。起床すると「正気かもしれんこれ、って感じで復活してた」とヒカキンさん。撮影は完遂し、再現動画の完成度は「人生最高傑作」と誇る。一方で、「ガチで初めてヒカキンがぶっ壊れた話でした。今後はもう無理はしません。最初で最後の限界突破でした」ともいう。
動画のコメント欄には、「10年後も20年後も活躍してるの見たいから、ほんとに無理しないでほしい」「そのうち、鬱とパニックを併発しそうな気がするので、本当に休んで欲しい」「ヒカキンさん、本当に無理しないで...」といった声が寄せられている。