貯金6で首位を快走している阪神タイガース。自慢の投手陣を中心に、守り勝つ野球で順調に白星を積み重ねている。
「佐藤が打てばチームも乗るだけに早く復調を」
春先は打線がなかなかつながらなかったが、大山悠輔、ノイジーが調子を上げており、最近は得点力が上がっている。
その中で心配な選手が佐藤輝明だ。
NPB史上初となる左打者の新人から3年連続20本塁打を達成した長距離砲だが、潜在能力の高さを考えると、まだまだ伸びる。
プロ4年目の今シーズンはチームをけん引する活躍が求められている立場だが、打撃の状態が上がってこない。28試合出場で打率.190、3本塁打、15打点。38三振はリーグワーストだ。
「今年に限った話ではないですが、内角高めの直球、落ちる球の組み合わせでボール球に手を出す打席が多い。結果を出さなければと気持ちが先走っている部分もあると思いますが、今の成績は当然物足りない。佐藤が打てばチームも乗るだけに早く復調してもらいたいですね」(スポーツ紙記者)
現状を打開しようと必死な姿 守備でいいプレーも
バットで貢献できていないが、現状を打開しようと必死な姿は伝わってくる。
1日の広島戦(マツダ)では2回1死一、二塁で打者の伊藤将司がバントを空振りした際、二塁走者だった佐藤は三塁方向へ飛び出し、戻りきれずタッチアウトに。
この時は追加点を奪えなかったが、守備で取り返した。2点リードの2回1死三塁で、広島の上本崇司が三塁線に放った打球をシングルで捕球すると、本塁に送球。三本間に挟んでアウトにした。
5月3日から巨人との3連戦が敵地・東京ドームで行われる。宿敵との対戦で復調のきっかけをつかめるか。(中町顕吾)