米大リーグでは今シーズン(2024年シーズン)、大谷翔平選手(ロサンゼルス・ドジャース)を筆頭に日本人選手が開幕から奮闘している。一方、米国で2年目を迎えた藤浪晋太郎投手は、マイナーでの登板で乱調続きだ。
四球や失点を重ねる投球が続き、防御率は15点台まで悪化。昨シーズン(2023年シーズン)後半は強豪のボルチモア・オリオールズで、日本投手最速の165キロをたたき出し、一時はブルペンの一角を担った。だが、このままでは、メジャー昇格は極めて遠い。
4試合連続失点
藤浪投手は今シーズン、ニューヨーク・メッツ傘下の3Aシラキュースに所属。ここまで8試合に登板し、5 2/3回を投げて防御率15.88、WHIP(1イニング当たりの与四死球+被安打)3.35。統計的に見ても、厳しい数字だ。
特にここ4試合は、失点が続いている。以下の通りだ(日付は全て米国時間)。
4月14日:0/3回、1安打3失点、3四球
4月19日:1回、1安打1失点
4月25日:1/3回、4四球1暴投6失点(自責3)
4月28日:1/3回、2安打2失点、2四球
3Aの試合でも、四球で崩れるパターンから抜け出せない。直近の試合でも、29日付の日刊スポーツによると1死一塁から2者連続で四球を出し、満塁となったところで次打者に2点適時打され、そこで交代になったという。
昨シーズンも4月は「最悪」だったが...
2023年、オークランド・アスレチックスで大リーグデビューした藤浪投手。昨年4月も苦戦が続いた。
当初は先発ローテーションに組み込まれたが、初登板となった同年4月1日のロサンゼルス・エンゼルス戦では、3回途中8失点と大炎上。当時エンゼルスでプレーしていた大谷選手にも、適時打を浴びている。
昨年4月の成績は、6試合で18回を投げ0勝4敗、防御率13.00、WHIP2.17だった。その後も浮き沈みのある投球がしばらく続いたが、中継ぎに回ると徐々に安定。
7月には防御率が一けた台となり、ア・リーグ東地区で優勝したオリオールズにトレードされると、165キロの剛速球で「無双」する場面もしばしば見られた。
今シーズンはマイナーに所属しているため、メジャーだった昨シーズンと単純比較はできない。「4月は苦手」と割り切り、登板を重ねれば昨年のように調子を上げていく可能性はある。
メッツの勝率は現在、5割そこそこ。試合数が増えればブルペン陣の疲労が蓄積され、藤浪投手への期待は膨らむだろう。
とはいえ、背信投球が続けばメジャー昇格どころではない。一刻も早くエンジン全開のマウンドが見たいのだが――。