ご当地の名前にインパクト...手に取りやすい
大和氏は最近、袋麺タイプのご当地ラーメンはブームになっているとみる。その背景に、新型コロナウイルス感染症の影響を指摘した。
「新型コロナ禍において、外出がままならないことで、ご当地グルメにスポットが当たりました。通販はもちろんのこと、コンビニや量販店もご当地グルメを積極的に商品化する流れができあがりました」
ちなみに、5類移行後も、物価高や宿泊施設の高騰などで以前ほどは気軽に旅行がしにくいことも重なり、その結果、自宅で安価に楽しめる「ご当地グルメ」は人気があるという。
また、近年では、インスタント袋麺の市場は、ミニスーパーやドラッグストアでの競争が主戦場になっており、
「見たこともない、聞いたこともない新商品よりも、ご当地の名前が大きく書かれたインスタント袋麺はよく手に取られる傾向にある」
と説明する。
今後のインスタント袋麺について、大和氏は「年間1000ほどの新商品が出る業界において、残れるのはほぼ奇跡とまで言われています」と話す。なぜなら、過去にはCMや店頭プロモーションなどでマーケットコントロールも可能な部分があったが、いまではその効果は薄くなり「新製品を考える開発現場が大変苦労しているようです」と語った。