Uber Eats (ウーバーイーツ)Japanとすかいらーくグループは2024年4月18日、ファミリーレストラン「ガスト日本橋店」で、商品の宅配にデリバリーロボットを使用すると発表した。保温保冷機能を持ち、温かいまま料理を注文者に届けられる点を強みとしている。
現状では、人手による配達が主軸だ。ロボットの登場で、配送スタイルは大きく変わるだろうか。
最大時速5.4キロで走行
Uber Eats Japanでは、三菱電機、Cartkenと合同で、AI(人工知能)技術を駆使した自律走行型のデリバリーロボットを2024年3月6日からスタートさせている。「2024年問題」を含めた人手不足が懸念される中で、配送手段の選択肢を増やす試みだ。
Uber Eats Japan 合同会社の広報に取材すると、「デリバリーロボットは、歩道を最大時速5.4キロの速さで走行します」と説明。一般的な歩行速度よりやや速い程度なので、自転車やバイクに比べるとかなりゆっくりした配達になる。
配達可能距離は公表していないが、注文から配達完了までの所要時間が、人によるデリバリーと変わらない範囲で設定し、人が配達することを補完する目的で運用していると話した。4月25日時点では、東京・日本橋周辺がデリバリーロボット対応エリアとなっている。
配達の人手不足のタイミングで活躍期待
Uber Eats Japanは今後の導入拡大について、詳細は現時点では決まっていないという。しかし、デリバリーロボットは、Uber Eatsの既存のデリバリーネットワークを補完する目的で導入しているため、「例えば悪天候時など、稼働する配達パートナーが不足するタイミングでの活躍を期待しています」とした。
将来、Uberの配達パートナーの確保が難しい過疎地域でも、デリバリーロボットの導入で配達サービスを行い、高齢者や遠隔地に住む人のように買い物を自由にできないケースで力を発揮する場面を期待しているようだ。
すかいらーくグループの広報も、買い物が困難な人でも買い物サービスを受けられるような、「将来さまざまな社会課題の解決につながると考えています」と答えた。