「あの方々がしたことの重さと、対策の軽さに納得がいかない」
DMの文面では、編集部で協議した結果、トイアンナさんの著書について、重版からこのグラフを削除し、電子版でも削除すると報告した。また、謝礼5000円のeギフトを支払うとした。当初は、すももさんの出典を明記して修正する予定だったが、修正ではなく削除に変えたとも付け加えた。
最後に、SPA!の公式Xで説明と謝罪を行うことを告げている。すももさんからの希望についても聞いていた。
その後、SPA!の公式Xで、4月25日中にお詫びの投稿があった。トイアンナさんの著書について、「編集部の不手際で、出典を明示しないまま掲載している図版があることが判明しました」とし、すももさんには説明と謝罪をして、グラフの出典を明記して修正するかグラフを削除するかすることを連絡したと報告した。
また、トイアンナさんも同日、X上でお詫びを出した。それによると、すももさんのグラフが転載された別の記事を参照し、すももさん作成を知らないまま、研究者の調査のみ出典に挙げてしまったという。
こうした説明や謝罪に対し、すももさんは、「私は納得していません」とX上で不満を露わにした。
「著作物の無断転載の可能性があって、既に無断で使用したグラフがかなりの部数、市場に出回った状態にしておいて、グラフ削除、謝礼5000円で、ごめんねで終わり? 大手出版社のそれなりに売れている書籍で」
すももさんは、こう投稿し、弁護士に聞くと、グラフ使用料の相場は20~30万円と聞いているともした。このままの対応なら、著書の回収なども求めて、法的措置も検討していることを明らかにした。
今回の訴えについて、すももさんは26日、J-CASTニュースの取材に応じ、「私は誰が悪いとかはそんなに重要だとは考えておりません。出版社と著者の中で、結果としてそうなっているということ自体に憤っております」と心情を述べた。
使用料について言及したことに対しては、「別にお金がほしいとかではありません。あの方々がしたことの重さと、対策の軽さに納得がいかないだけです。出版差し止めあるいは弁護士に相談した上で相場だと伺った数十万円はあっていいのではないかと思います」と説明した。
著者のトイアンナさんについては、「まったくやり取りをしていません」とし、編集者からも何も聞いていないとしている。
著書を発行した扶桑社の週刊SPA!編集部は同日、取材に対し、今回の件は編集部、法務部で協議しているとして、すぐには回答できないと説明した。回答があり次第、追って伝える。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
あれ?このグラフ、私が作成したものとほぼ同一ですが、掲載許可とかの連絡こなかったです。
— すもも (@sumomodane) April 24, 2024
画像左:トイアンナ「弱者男性1500万人時代」https://t.co/P7p2YlzxN1
画像右:私がつくったものhttps://t.co/huoserik2U https://t.co/4O2wlCJ023 pic.twitter.com/HjJTDGtuN1