一般社団法人おじさん未来研究所は2024年4月25日、「おじさんの未来に関する認識・意識」に関するアンケート結果を公開した。「おじさんの未来」は「明るい」と答えた人は全体の78%で、「暗い」の22%を大きく上回った。
特に40代以上女性では「明るい」と答えた人は84%で、40代以上男性の73%を上回っている。「おじさんの未来は暗い」とする人の割合が最も高いのはおじさん世代となり、調査元は「おじさん自身が一番悲観的」と指摘している。
「愛情をもって接するなんて危なくてしょうがない」
「おじさん」について感じることの1位は「経験が豊富」で、回答数560件のうち400件近く(複数回答)が選択している。2位以下には「疲れてそう」「頼れる存在」「優しい」「尊敬する」「ダサい」など、ポジティブな評価とネガティブな評価が交互に現れる。
なお、回答者の内訳は、男女別ではほぼ同数。20代と30代はわずか15%で、40代から60代が83%とかなり高めであることに注意が必要だ。「経験が豊富」とは、自己評価に過ぎないのかもしれない。
「好感を持てる」と感じたおじさんの特徴には、さまざまな自由回答が寄せられている。これを見た「自称おじさん」の50代会社員のAさんは「おじさんにそんなことを求められても無理がある」と呆れ顔だ。
「『年齢を意識せずに、若々しいスタンスとポジティブな姿勢を保つ』とか『清潔感があり、立ち振る舞いが爽やかである』なんてところに好感を持つと言われてもねえ。若くなくて爽やかじゃないからおじさんなのであって、そこを求められても困るんですよ」
おじさんには、経験を積んで悪賢い「老獪(ろうかい)であること」を求めた方が、無理がないのではないか、というのだ。
またAさんは「年下に対しても私欲ではなく、愛情をもって接してくれる」点に好感を抱く、とする回答にも否定的だ。
「こちらはもはや私欲なんてないのに、接点を持てば何かと『気持ち悪い』『パワハラだ』と言われるリスクが山ほどあるじゃないですか。愛情をもって接するなんて危なくてしょうがない。なるべく感情を持たず、若い人たちとの接点も減らして、ひとりでできることを淡々とやるしかない」