情報の「反響室」と「泡の壁」に閉じこもる危険性
――今後、若い世代のSNSはどう変化していくでしょうか。また、どんな課題があるでしょうか
佐藤仁さん SNSは突然新しいサービスが登場したり、サービスが停止や変化したりするので、先を読むのが難しいです。
SNSは自分自身の興味のある情報や意見が表示されやすい、いわゆるエコーチェンバー(自分と同じ意見があらゆる方向から返ってくる「反響室」のような狭いコミュニティーで、同じような意見が繰り返される現象)や、フィルターバブル(自分と同じ傾向の情報が「泡の壁」のように囲んでいて、自分とは違う意見・情報が見えにくくなっている状態)による思考の偏向はどの世代にとっても課題の1つと考えます。
また、SNSにおける偽情報の拡散や誹謗中傷の相談件数なども増加傾向とのことなので、課題と考えています。
――たしかに、それは大きな問題点ですね。
佐藤仁さん SNS(特にTikTok、Instagram)の利用は若年層ほど高くなっており、親世代にはわからない世界、という構図になっているともいえます。セキュリティーや個人情報などの問題は、親子での対話が望まれると考えます。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)