若者は、新しいサービスが出たらすぐ利用したがる
――TikTokには関しては、親会社が中国企業であり、情報が中国共産党に流れる危険があるとして、米国議会下院が2024年3月に「TikTok禁止法案」を可決しています。こうした点についての危惧はないのでしょうか。
佐藤仁さん 先に述べたとおり、SNSやインターネットを利用することにはTikTokによらず、リスクは伴います。個人情報には十分留意した利用が望まれます。
スマホ・SNSの子どもの利用については、親子でしっかりと使い方とリスクについて話をできるようにすることが望まれます。また、SNSのリスクは子どもだけでなく、全世代で気を付ける必要があると考えています。
――ところで、Threadsですが、Metaが昨年提供して以来、早くも10代では約2割も利用しています。なぜ、人気があるのでしょうか。XやInstagramとどこが違うのでしょうか。
Threadsはサービス開始直後、脅威のスピードでユーザー伸ばしましたが、その後、物足りなさを感じた人が多く、伸び悩んだとも聞きますが。
佐藤仁さん 若い世代は、新しいサービスが出たらすぐに利用しようとする傾向があります。ThreadsはMetaが運営しているため、若年層に人気があるInstagramからもリンクされており、リーチしやすいのも特徴の1つです。
TikTokも初めて調査をした2020年には、全体での利用率は4%程度、10代でも2割程度でした。今回から初めてThreadsの利用率を調査しましたが、来年以降、Threadsの利用率がどのように変化していくのかは注目です。