軽妙な音楽に合わせダンス、面白い動画を簡単に撮影
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったモバイル社会研究所の佐藤仁さんに話を聞いた。
――全般的な傾向をみて、過去の調査と比べて目立った変化がありますか。特にXはイーロン・マスク氏がTwitterを買収して以来、利用者が離れたと言われますが、調査でそういう傾向はみられましたか。
佐藤仁さん 全体的な傾向としては、LINE、X、Instagramは微増で大きな増加はありませんでした。Xの利用率は昨年(2023年)と同じように約4割でほぼ横ばいです。マスク氏の買収によって利用者が大きく離れたという結果は見受けませんでした。
Facebookは昨年よりも微減しており、10代ではThreadsのほうが利用率は高かったです。TikTokが年々、10代で増加しているのが顕著です。
――TikTokが10代には大人気で、驚異的な伸び率で広まっていますが、どういう魅力が若者をひきつけるのでしょうか。
佐藤仁さん 軽妙な音楽に合わせてダンスをしたり、面白い動画を簡単に撮影できたりするのが若年層に人気があるのだと思います。
日本だけでなく海外でもTikTokが若年層に人気があり、著名なタレントやインフルエンサーらもTikTokで配信しています。
Xのように文字を打つ必要がないこと、Instagramのように「映え」を意識しなくてもよいことが若年層に受け入れられているのではないでしょうか。
――なるほど。しかし、TikTokには「個人情報が特定されやすい」「情報の拡散力が高い」「炎上リスクが高い」といったリスクがあるとされていますが、こうした点については、10代が使うことに心配はないのでしょうか。
佐藤仁さん TikTokによらず、SNSを利用することには一定のリスクが伴います。SNSのリスクを理解し、個人情報などに気を付けながら利用する、ということができるようにしていく必要はあると考えます。