井上尚弥に挑戦のネリ、試合2週間前の「早期来日」のなぜ 何を意味するのか?識者が分析「ネリ陣営の思惑」

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   プロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)に挑む元世界2階級制覇のルイス・ネリ(メキシコ、29)が2024年4月21日に来日した。スポーツ紙の報道によると、ネリは調整していた米国から日本に入り、関係者らと共に夫人と3人の娘も来日した。

   世界が注目するビッグマッチは5月6日に東京ドームで開催される。ネリは世界タイトル戦の挑戦者としてはかなり早い試合の2週間前に来日。これは何を意味するのか。ネリ陣営の思惑は?

   J-CASTニュースは、数多くの世界戦をプロモートしてきたTMKジムの金平桂一郎会長(58)に話を聞いた。

  • 井上とネリの2ショット(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
    井上とネリの2ショット(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • ネリと握手する井上(井上のインスタグラムより)
    ネリと握手する井上(井上のインスタグラムより)
  • 鍛え上げた上半身を披露する井上(井上のインスタグラムより)
    鍛え上げた上半身を披露する井上(井上のインスタグラムより)
  • 力強いサンドバッグ打ち(井上のインスタグラムより)
    力強いサンドバッグ打ち(井上のインスタグラムより)
  • チーム井上(井上のインスタグラムより)
    チーム井上(井上のインスタグラムより)
  • 井上とネリの2ショット(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • ネリと握手する井上(井上のインスタグラムより)
  • 鍛え上げた上半身を披露する井上(井上のインスタグラムより)
  • 力強いサンドバッグ打ち(井上のインスタグラムより)
  • チーム井上(井上のインスタグラムより)

2週間前の来日は「それだけ気合が入っているということ」

   ネリはこれまで、17年8月と18年3月の2度、日本のリングに上がったことがある。対戦相手はいずれも山中慎介(帝拳)で2戦2勝している。

   初戦は挑戦者として、第2戦はWBC世界バンタム級王者として、山中と対戦した。だが、初戦はドーピング疑惑、第2戦は体重超過で、王座をはく奪されるなどトラブルが続いた。

   今回、井上との大一番を控えて不安視されるのが、ネリの体重だ。ネリは山中戦以外にも体重超過の失態を犯しており、インターネットでは日本のボクシングファンから多くの不安の声が上がっている。

   このような状況の中でネリは試合2週間前に来日した。金平会長によると、世界タイトル戦の挑戦者は試合の1週間前に来日するのが通常だという。それと比べるとネリは1週間早く来日している。何か意図があるのだろうか。

   金平会長は「シンプルに言えばそれだけ気合が入っているということです」と指摘し、こう続けた。

「挑戦者が試合の2週間前に来日することはあまりないこと」

「挑戦者が試合の2週間前に来日することはあまりないことです。プロモーター側のリクエストなのか、本人の意向なのかは分かりませんが、プロモーター側の意向ならば早めに日本に入れてもしものことがないように体重などをチェックする目的もあるでしょう。ネリ陣営の希望だったのならば『体重を早めに落としていますよ』というところを見せることができる。おそらく双方の思惑が合致したのだと思います」

   過去に亀田3兄弟の世界タイトル戦など数々の試合をプロモートしてきた金平会長は、プロモーターの視線で今回のネリの来日を分析した。

「もし私がこの興行のプロモーターならばネリ選手を早く日本に呼びたい。なぜならば早く呼んで自分の管理下に置きたいからです。旅費滞在費がかなり膨れますけども『選手、トレーナー、マネージャーは早く日本に入ってください』と要求します。関係者の来日スケジュールを第1陣と第2陣に分ける。興行の規模を考えればそのくらいのことは必要になってくるでしょう」

   スポーツ紙の報道によると、ネリは23日に都内の帝拳ジムで練習を公開し、シャドーボクシングやミット打ちなどを披露。井上が所属する大橋ジムの大橋秀行会長(59)と井上のトレーナーを務める父・真吾さん(52)が練習を視察した。

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