楽天が「ペイ」「ポイント」「Edy」を集約する狙いは
――ネーミングのうまさですね。対する楽天は4月18日、QRコード決済「楽天ペイ」に、「楽天ポイント」と「楽天Edy」の機能を集約すると発表しました。この動きをどう見ていますか。
担当者 先ほど述べたとおり、「楽天ペイ」より前に「楽天ポイント」「楽天Edy」のサービスがあり、単独でアプリも提供していました。
「楽天ペイ」アプリでの連携はすでに行っていましたが、アクティブ率が高い「楽天ペイ」にアプリを1本化し、楽天のフィンテックサービス(銀行や証券、保険などの金融分野に、IT技術を組み合わせることで生まれる新サービス)の入り口として強化していくのが狙いと思います。
今後は「楽天ペイ」アプリを中心に楽天の決済・金融サービスを集約し、スーパーアプリ化を目指していくと考えられます。そのためにも「楽天モバイル」の利用拡大がすます重要になるため、今回のアプリ統合で「楽天モバイル」の利用促進に向けた大きな還元も発表されていました。
――ところで、総合満足度では「楽天ペイ」が1位です。この理由は何でしょうか。
それと不思議なのは、「楽天ペイ」「PayPay」「d払い」「auPAY」ともに総合満足度が70%後半~80%前半と、あまり変わらないことです。それぞれの魅力、個性がどこあるのでしょうか。
担当者 決済では、使いやすさや使える店の多さが重視されるのはもちろんですが、ポイントのたまりやすさにフォーカスされる傾向にあると考えます。
2024年3月に「ポイ活意識調査」を行ないましたが、利用者のポイ活意識では、「楽天ペイ」ユーザーがトップとなりました。そうしたポイ活意識が今回の総合満足度で「楽天ペイ」がトップになった要因と考えます。
各サービスの魅力や個性については、以下のように考えております。
楽天ペイ:経済圏としての強さ、ポイント還元率の高さ
PayPay:加盟店の多さ、利用者の多さ
d払い:モバイルとの親和性の高さ(携帯料金とともに支払える)
au PAY:他社が踏み入れていないコンビニ(ローソン)との親和性の高さ