保護者は自分の子をどう助ければ
対策として重要なのは、自分自身が依存傾向にあると気づくことという。そのために、ゲームやネット依存の書籍を読んでみるなど、依存症に陥るメカニズムの知識を持つことが必要になる。また、依存症専門の医療機関が公開するスクリーニングテストを受けてみる。
その上で、1人で悩みを抱えず、友人や家族に打ち明けてみる。深刻な場合は、カウンセラーなどの専門家に相談する。利用時間を減らすのではなく、依存せざるをえない背景に目を向けて対処することを、森山さんは勧める。
ネットが生活の中心にならないよう、リアルの楽しみを作ることも大事だ。スポーツをして体を動かすなど、不安やストレスをネット以外の活動で解消することが必要だという。
だが、高校生のように大人になり切れていないと、自分から積極的に解決に動くには未成熟かもしれない。保護者は、自分の子がネット依存で苦しんでいたら、どう助けてあげるのか。森山さんは「本人の性格や意思の問題だと一方的に責めたり、批判したりしない」よう促した。
この認識を前提に、子どものネット利用をやめさせる。制限が難しい場合、依存してしまう背景にある困りごとや問題に寄り添って、一緒に解決することを考えることが大切だと話した。