日本在住のロシア人YouTuber・ディアナさんが2024年4月16日に公開したYouTube動画で、個人の経済的困窮を「国のせい」とする一部の日本人の考えについて、「今の状態に納得しないのに愚痴って何も変えようとしない自分のせい」などと私見を述べた。
「『国ガチャ』とかいう他責思考な人について話します」
ディアナさんをめぐっては、3月に公開した「国ガチャ」に関するショート動画がSNSで話題を呼んだ。国ガチャとは、出身国の良し悪しを、ソーシャルゲームで多用される「ガチャ」に例えた言葉。動画の中でディアナさんは、日本はほとんどの人がスマホを持っている、水が飲める、公然と政治家を批判できる自由などがあるとし、「(国ガチャに)大当たりや」と述べていた。
ディアナさんは16日、「『国ガチャ』とかいう他責思考な人について話します」と題した動画を公開。先の動画について、「普段から国のせいで経済的に苦しいから、日本終わりや~みたいな人に対して言ってる」と意図を説明した。
話題の動画には、「精神的に病んでる人にそんなん言っても変わらん」「辛さやしんどさの基準は置かれた環境によって違う」などの指摘が寄せられていたという。これについて、ディアナさんは「個人に論点変えてきてる人おるけど、まずこれ、国ガチャの話やん」「住みやすさ、食べ物、経済とかインフラとかまとめて、『そのせいで自分は辛い、しんどい』みたいに国のせいにする奴の話な」と反論している。
「愚痴って何も変えようとしてない自分のせいやん」
ディアナさんは、日本を「大当たり」とする理由について、「物価上がったと言っても、まだ全然安く食べれるところあるし、2人に1人ぐらいは誰でもiPhone持ってるし、ネットさえあれば田舎に住んで生活コスト下げて仕事できるし。最終的に生活保護というカード残ってるから、ほぼ死ぬことないねん」と解説。ハローワークで職業訓練が受けられることも強調した。
ディアナさんはこれを「ぬるい環境」とした上で、「何年も働いてるのに給料13万しかない」「国ガチャ失敗」と日本の税金や物価上昇などを引き合いに嘆く人を例に挙げ、「不満を持つのは分かる。政治家も裏金とか作って舐めてるやん。でも給料13万しかないのは国のせいでも誰のせいでもなく、その今の状態に納得してないのに愚痴って何も変えようとしてない自分のせいやん」と指摘した。
スマホを使った仕事など比較的簡単に収入を増やす手段もあるとし、「だからしょぼい給料しか貰えないのって、そういうチャレンジとか勉強とかを、愚痴って何もしてこなかっただけやん。誰のせい?ぜ~んぶ自分のせい!」と声を上げた。
ディアナさんは、「親に虐待されたとか、病気になってしんどいとか、死にたいとか言ってる人は一緒にするつもりないけど、健康で不自由なく暮らせるような人の他責マインドって何も解決できんやん」と改めて指摘。「国ガチャ、親ガチャ、何とかガチャ外れたって言葉、誰が作ったんか知らんけど、少なくとも深い悩み持ってる人はこういう言葉使わんほうがいいと思う。客観的に見たら何もやりたくない言い訳にしか聞こえんから。そんな感じで、ロシア人にとって日本は国ガチャ当たりか?って話でした」と締めた。