テレビ朝日系の情報番組「モーニングショー」で迷子になった2歳の女児を「顔出し」放送した問題で、同番組は、2024年4月19日の放送で、インタビューの条件について念を押して確認するべきだったなどとして謝罪した。
この問題では、東京都台東区内の上野恩賜公園で6日、お花見のときに女児が迷子になって警察に保護され、父親がインタビューを受けたとき、「絶対に顔を映さない」条件だったとX上で抗議していた。
「インタビューの条件について念を押して確認するべきだった」
この日の放送では、草薙和輝アナウンサーが「ご指摘の点について、社内で取材担当者から複数回聞き取りを行いましたが、その結果、男性に取材をお願いした際に、『顔を映さない』と約束したという事実は、当社としては確認できませんでした」と説明した。
ただ、「番組としましては、今回男性は迷子のお子さんと再会したばかりという特殊な状況下で、そのような場合、心情に配慮してインタビューの条件について念を押して確認するなど、より丁寧な作業を心掛けるべきだったと考えています」と反省点を挙げた。
そのうえで、「今回取材に応じていただいたにも関わらず、男性並びにご家族にご不快な思いをさせ、ご指摘を受けるような事態を招いてしまったことを深くお詫びいたします」と述べて、頭を下げた。
この放送を受け、女児の父親は、「ご報告」としてX上で再度投稿した。
「謝罪に関しまして、謹んでお受けいたします。また、番組担当プロデューサーの誠意ある対応を受け、今後、この件は不問とさせていただきます」として、関連投稿は24時間後にすべて削除すると明かした。Xアカウントのプロフィール欄でも、「手打ちにしました」と報告した。
ただ、テレビ局の放送姿勢については、疑問も投げかけた。X上で励まされたことで勇気をもらったとして、「今回の一件で、日本では、まだまだ子供に対する肖像権が十分に保護されていないと感じました」と問題提起していた。