夏のボーナス予想「民間企業の平均41万1000円」は高い?低い? 研究員がズバリ指摘「もっと出せる思いあるが、喜んでいい」

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人材確保のため、ボーナスの大盤振る舞いも必要に?

――三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MUFJ)への取材では、こう説明していました。「昨年春闘が歴史的な賃上げ率だったにもかかわらず、冬のボーナスが悪すぎた。前年比0.7%増と、想定外の小幅な伸びにとどまった。支給総額も1.8%増と低い水準だった。これは、企業が月給は上げたがボーナスは低く押さえ、総人件費を抑制したからだ」

つまり、企業は甘くはないということですね。そのため、今回は1人当たり支給額を2.9%増と控えめの予想を出したそうです。こうした分析についてはどう思いますか。

北辻宗幹さん MUFJさんの分析とは違って、わが社では、人手不足は非常に深刻で、人材確保のためには月給を上げるだけでは不十分な段階にきていると見ています。ボーナスにまで波及させなければならないほど、賃上げ圧力が強いと分析しております。

もう1つ、MUFJさんとの分析の相違点は、おそらくボーナスの支給労働者数と思われます。

――なるほど。

北辻宗幹さん 足元で雇用は増えており、ボーナスを支給される労働者も前年より少し増えると見込んでいます。しかし、増加分の大半がコロナから回復した飲食店や、インバウンド需要が見込める宿泊サービス業になるでしょう。

こうした業界の労働者は、もちろん正社員もいますが、非正規雇用が多いのです。つまり、ボーナスの総支給額の増加に比べ、支給される労働者の数はそう増えないため、1人当たりの額の増加率が相対的に高くなると考えています。
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