学生の志向を企業側が知るのは、企業のためにもなる
――学生のコメントみると、企業が入社前に就活生に配属先を伝えるか否かについて、「配属部署が明確になり、不安が解消される」という肯定的な意見と、「実際に働いてみないと、自分の適性がわからない」という否定的な意見があります。それぞれどう思いますか。
栗田貴祥さん 学生により、配属先を事前に提示し、業務内容や勤務地を明確にしたうえで入社を決め、キャリアを積みたいという学生と、配属先を特定せず、入社後にジョブローテーションを重ねながら、キャリアを積みたいという学生もいます。
企業側は、一律的な採用手法や対応ではなく、配属先を確約する採用コースや総合職的な採用コースの両方を用意するなど、多様な選択肢を用意するのがよいと思われます。
――就活生に対して、今後の就活で「配属先の希望を求めるべきか、否か」についてアドバイスがあればお願いします。
栗田貴祥さん 明確に就いてみたい部署や担当したい業務があるのであれば、面接などの選考プロセスの段階から、企業側に希望を伝えてみてほしいと思います。
その希望がかなうか否かは各企業の事情により異なりますが、学生の志向を企業側が把握することで、その企業内での長期的なキャリアの積み方を企業側も考慮してくれることにもつながるかもしれません。
(J-CASTニュースBiz編集部 福田和郎)