米大リーグサンフランシスコ・ジャイアンツを退団し、日本の複数球団が争奪戦に乗り出していた筒香嘉智選手が、古巣・DeNAに5年ぶりに復帰する見込みだ。2024年4月16日、スポーツ各紙でいっせいに報じられた。
球団とは条件面で最終的な交渉を行っているといい、近日中にも正式に入団が発表されそうだ。
オースティンの離脱で、一塁を守る可能性が高いか
獲得レースにはパリーグの複数球団が参戦。外野の定位置が決まっていない巨人が有利とみられたが、筒香のメジャー挑戦後も背番号「25」を空き番号にして復帰を望んでいたDeNAが制するかたちとなった。
チームは現在、左翼は佐野恵太、三塁は宮崎敏郎、一塁はオースティンと、筒香が守るポジションと主力選手が重なっていた。だが、4月11日にオースティンが右太もも裏の肉離れで離脱したことで、筒香は一塁を守る可能性が高い。
筒香はDeNAの4番として活躍し、16年に44本塁打、110打点の2冠に輝いた。通算195本塁打をマークして侍ジャパンでも4番を務めたが、メジャーに挑戦した4年間は試練が続いた。
メジャー通算182試合で打率.197、18本塁打、75打点と結果を残せず、昨シーズン(2023年シーズン)はメジャー昇格が叶わず。今シーズンもジャイアンツに招待選手で春季キャンプに参加したが、腰痛もありオープン戦で結果を残せず自由契約に。
DeNAに加入するとしても、日本の野球への対応に時間がかかることは覚悟しなければいけないだろう。
「野球にストイックに向き合う姿勢は若手のお手本」
だが、スポーツ紙記者は
「筒香は戦力補強の意味合いだけでなく、将来の指導者としても期待が掛かる。野球にストイックに向き合う姿勢は若手のお手本になるし、視野が広い選手でリーダーシップがある。現役でまだまだ活躍してもらわなければ困りますが、引退後は監督の有力候補になるでしょう」
と獲得のメリットを強調する。
筒香の復帰で、DeNAファンのボルテージも上がる。26年ぶりの優勝に向け、頼もしい主砲が加わる。
(中町顕吾)