「自分でコントロールできるのでは」? なぜ「チック」は誤解されるのか、専門家と当事者に実情を聞いた

X投稿の当事者本人にも話を聞いた

   タカハシさん本人にも、5日に話を聞いた。

   Xでの「適度の緊張感というのは症状を抑えるのに効果があります」との説明について、タカハシさんは次のように補足した。

「基本的にチックの症状というのは、やってはいけない場面でよく出てしまうんです。中指を立てたくない、立てちゃいけないという場合には、逆に立てたくなってしまう。

例えば僕は車の運転もします。運転中は、僕はチックの症状が出にくいんですよね。それは、(X投稿で言った)『適度な緊張感により症状を抑えられる』一例だと思います。あとは、学校では症状を我慢できるという人も多いです。でも、家に帰ったら緊張が解けて、安心して症状が出ちゃうという人もいます。

だから、チックは我慢できる人もいるのですが、それは症状が出るのを先送りにしているだけ。めちゃくちゃ疲れるし、先延ばしにした後はチックが強くなります」

   その上でタカハシさんは、「あくまで自身の場合」だと断った上で、「もちろん、チックを抑えられない人もいるかもしれません。僕の場合は特に、症状を抑える薬を飲んでいるので、その効果で抑えられているところもあるのかもしれません」と補足する。

   Xでの説明が拡散されてからは、病気への誤解や無理解から誹謗中傷も寄せられている。タカハシさんは誤解を与えるような表現をしてしまったとしつつも、「なかなか生きづらい、外に出づらい、生活しづらいっていう病気を持っている人がいることは変わりないので、うまく共存できるような道が見つかることを願っております」と話した。

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