和民、笑笑、甘太郎...居酒屋チェーンの今 コロナ禍を経て店舗激減、スタイル変えた例も

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   和民、わたみん家、座・和民、魚民、白木屋、笑笑、甘太郎......。居酒屋チェーンは新型コロナウイルス感染症拡大期に時短営業や休業を余儀なくされ、閉店や業態を変えたところが出た。名前を見かけなくなった居酒屋ブランドもある。

   J-CASTニュースBizは、大手居酒屋チェーンの現在の店舗数を調べ、アフターコロナ以降の居酒屋のトレンドについて取材した。

  • 「和民」のロゴマーク(プレスリリースより)
    「和民」のロゴマーク(プレスリリースより)
  • おいしそうな宴会料理が並ぶ(画像イメージです)
    おいしそうな宴会料理が並ぶ(画像イメージです)
  • 今はない「わたみん家」のロゴマーク
    今はない「わたみん家」のロゴマーク
  • 「三代目鳥メロ 新宿南口店」の様子(編集部撮影、2024年)
    「三代目鳥メロ 新宿南口店」の様子(編集部撮影、2024年)
  • モンテローザグループは歓送迎会キャンペーン中(5月6日まで)
    モンテローザグループは歓送迎会キャンペーン中(5月6日まで)
  • 「和民」のロゴマーク(プレスリリースより)
  • おいしそうな宴会料理が並ぶ(画像イメージです)
  • 今はない「わたみん家」のロゴマーク
  • 「三代目鳥メロ 新宿南口店」の様子(編集部撮影、2024年)
  • モンテローザグループは歓送迎会キャンペーン中(5月6日まで)

「和民」はコロナ禍に一度全て閉鎖

   コロナ禍のなかで、大きな決断を行った大手チェーンがある。それがワタミ(本社・東京)だ。コロナ流行の真っただ中である2021年、主力ブランド「和民」の店舗をすべて閉鎖する決定をした。そのうえで、別の業態である焼肉店「焼肉の和民」に転換する方針を打ち出したのだ。

   ワタミが発表している資料によると、2019年下期から22年上期までに344店舗が撤退し、運営のコストダウンを図った。

   新型コロナ感染症は2023年5月、5類に移行した。居酒屋業態が好調になった同年10月、東京・大井町に複合店舗型の旗艦店「和民のこだわりのれん街」を開業。「和民」の名前を復活させた。

   過去に営業していた「わたみん家」は、「ミライザカ」や「鳥メロ」といった焼き鳥中心の新ブランドに移行。2022年3月時点でミライザカは全国89店舗、鳥メロは同107店舗を数える。

   次に、モンテローザグループ。2022年6月1日時点で、全国1334店舗の居酒屋を営業している。同社によると、2013年には全国2000店舗を達成していたので、7割程度まで減っていることになる。

   同社が運営する居酒屋「魚民」は、東京都内限定で調べると43店舗(24年4月9日時点)、「笑笑」は6店舗(同)、「白木屋」は12店舗(同)となっている。昔より看板を見かけなっているような気がする。

   牛角やかっぱ寿司、大戸屋などが系列のコロワイドグループの一つ、チアーズダイニングが運営する居酒屋が、「甘太郎」だ。2024年4月9日時点で神奈川県、大阪府、千葉県、東京都に11店舗を営業している。20年5月23日付の朝日新聞記事は、「甘太郎」は不採算店196店舗を業績悪化のため閉店したことを伝えている。

インバウンド好調だが中長期的には

   ワタミのブランド広報室に取材した。同社で人気な店として、和牛串専門店「築地 牛武」と錦糸町と浅草に店舗のある「すしの和」を挙げた。

「国内外の飲食事業において、インバウンド戦略を強化しています。最近の円安が続いており、それによりインバウンド需要が好調です」

との話。「すしの和」では、すし握り体験などを通じて外国人ツアー客を積極的に受け入れているのだという。

   アフターコロナになり、「ミライザカ」「鳥メロ」といった居酒屋業態は、直近3月の既存店売上高が前年比で約125%だったと説明した。今後の方針について、広報室ではこう明かした。

「国内は前述したように、インバウンドの需要が高い立地には出店をしていく計画です。ただし、中長期的には、少子化等で国内外食市場は大きな成長は見込みにくいことから、海外市場の開拓を本格化してまいります」
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