DeNAのドラフト1位ルーキー・度会隆輝が急失速している。
「苦手意識を作る前に対処したい」
デビューは鮮烈だった。
2024年3月29日の開幕戦・広島戦(横浜)で九里亜蓮からプロ初アーチの右越え3ランを放つと、翌30日は2号2ランを含む4打数4安打の大暴れ。
打率.625にはね上がったが、その後は快音が止まった。4月12日現在、9試合で37打数5安打と失速し、打率.222まで降下した。
オープン戦で53打数23安打、打率.434をマークし、新人で史上2人目の首位打者を獲得。開幕2試合も最高の滑り出しだったが、度会に何が起きたのだろうか。
スポーツ紙デスクはこう分析する。
「他球団もプライドがあるので、対策を当然施す。度会は内角いっぱいに立つので、外角の出し入れがカギになる。気になるのは、対左投手への対応ですね。外角のストライクゾーンの見極めができず、芯で捉えられていない。
この課題を乗り越えるのが、最重要課題と言えます。右投手にはある程度対応できているので、左投手をどう打ち崩すか。プロの世界は苦手な部分を徹底的につく。度会が打席に立つと、救援で左投手を起用するケースが増えるでしょう。苦手意識を作る前に対処したいですね」
適応するためには打席数が必要
たしかに、対右投手には26打数8安打で打率.308に対し、対左投手は19打数2安打で打率.105。自分のスイングができず、内野ゴロで凡退するケースが目立つ。
ただ、適応するためには打席数を重ねる必要がある。三浦大輔監督が「1番・右翼」で全試合スタメン起用し続けていることが期待の大きさを物語っている。
明るい笑顔を取り戻して上昇気流に乗れるか。度会の活躍がチームの命運を握っている。(中町顕吾)