お腹周りの脂肪が気になり、「運動しなくては」と思い始めたアナタ。しかし、運動習慣を身につけるのは難しく、さらに長続きさせるのはもっと難しい。
そんななか、ニッセイ基礎研究所の村松容子さんが「運動を習慣化する秘訣」という研究報告を発表した。
忙しいビジネスパーソンでも運動を長続きさせる秘訣があるのか。村松容子さんに聞いた。
どんなに仕事が忙しくても、無理してでも運動しよう
<働き盛りにおススメ!忙しくても「運動を習慣化する秘訣」 運動する喜びの「引き出し」多く持つ/ニッセイ基礎研究所・村松容子さん>の続きです。
――すると、やっぱり運動をする仲間がいたほうがいいのでしょうか。
村松容子さん 野球のような団体競技を始める時にはチームに入るために必要かもしれません。ポジションを取ろうと励みになるでしょう。しかし、ウォーキングのように1人でできる運動には必要ありません。どんな運動でも、自分が絶好調の時なら1人でも平気です。
ただ、その運動に飽きた時や行き詰った時は、仲間がいると終わった後の会食が楽しみになったりして、再びモチベーションが上がるようになります。続かなくなった時にどうするか。いつも準備しておくことは大切です。
仲間の存在も、先ほど述べた「喜びの引き出し」の1つです。
――ところで、働き盛りの世代は仕事に子育てにと忙しくて、運動する時間が取れない人が多いです。土日は子どもと遊ぶか、疲れてバタンキューと寝ている人も多いでしょう。
ビジネスパーソンは、どうやって運動する時間をつくればよいでしょうか。
村松容子さん 仕事に育児にと大変なことはよくわかりますが、「無理してでも運動をする時間を作ったほうがいい」とあえて言いたいです。
それは現役で働いていては気づきませんが、高齢期になると、筋力がものすごいスピードで一気に落ちるからです。
退職してから「どうも運動不足だな」と、急に運動を始めても筋力と気力が追いつきません。急に始めるとケガにもつながりかねません。せめて、退職後にすぐに運動を始めても、何とかついていける最低限の体力をキープしておくことを心掛けてください。
通勤の途中でも1日6000歩くらいは工夫して歩いてください。電車から降りて駅を2つ、3つ飛ばして歩く人もいるでしょうし、エスカレーターに乗らず、階段を登る人もいるでしょう。
職場でパソコンの前で座りっぱなしもよくありません。小まめに立ち上がり、身体を動かすことも重要だと思います。土日に子どもと遊ぶ時、家事をする時でも、意識して体を動かすようにするのもいいかもしれません。