日台関係における歴史・経済的要因も
赤松氏は、日台関係における歴史・経済的要因を2つ目に挙げた。阪神淡路大震災が起こった1995年は「ボランティア元年」と日本で呼ばれている。99年以降、トルコや台湾などへの国際ボランティア活動も行われるようになった。
99年に起こった台湾の「921大地震」では、日本の国際緊急援助隊が発災当日に派遣された。また、赤十字に集まった寄付金のうち5割以上が日本からだった。これらに対しての恩返しという経緯もあるという。
隣国である日本に訪れた人も多く、経済的にも密接な繋がりがある。「経済大国だと思っていた日本が、地震や津波で苦しんでいる状況を報道で見て、助けたいと思ったのではないでしょうか」。
3つ目は、「正式な国交がない中で、地方都市同士のつながりが大切にされてきた」点。東日本大震災以降、地方都市の姉妹提携などが盛んになり、現在130以上の都市が交流提携を結んでいる。「国交がない中で、災害などの人道的な支援は、国にとっても大切な外交の機会になっているようです」と、赤松氏は述べた。