きのこ類も「指定野菜」の仲間入りを
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を担当した東京商工リサーチ情報部の増田和史さんに話を聞いた。
――リポートでは、きのこ類栽培業者の倒産が目立つとあります。今年(2024年)1月、国から支援を受けられる「指定野菜」にブロッコリーが半世紀ぶりに追加されてニュースになりました。
それまでの「指定野菜」キャベツ、きゅうり、さといも、だいこん、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ピーマン、レタス、たまねぎ、じゃがいも、ほうれんそうの14品目で、ブロッコリーは15番目です。
ニュースが報じられてから全国的にブロッコリーを栽培する農家が増えています。きのこ類も指定野菜に入れたらいいと思いますか。
増田和史さん 「指定野菜」は「日本人の食生活に欠かせないと認められた野菜」のことで、国は安定的に供給できるよう支援する仕組みです。
私は、「きのこ類」も指定野菜に入れたほうがいいと思います。栄養価が非常に高く、ほかの「指定野菜」と同じくらいに、広く一般家庭で消費されていますから。
きのこの栽培もコメのように広大な土地を使わず、ハウスの中で燃料を使って温度と湿度をしっかり管理して作ります。季節性を持たず、いつでも消費者のもとに届きますから、イメージとしては工業製品のようです。その代わり、初期投資に多大な資金が必要で、会社経営のところが多いです。
経営がエネルギー価格などの動向に左右される面がありますから、「指定野菜」と同じように安定的に供給されるよう、政府の支援は必要でしょう。