中日が息を吹き返した。
開幕カードは敵地・神宮球場でヤクルトに2敗1分と白星が挙げられなかったが、本拠地・バンテリンドームで巨人に2連勝。スポーツ紙記者は、「中田翔効果」を口にする。
4番打者を固定できなかった中日 「実績十分」中田は最高の補強
「巨人戦で目立った活躍をしているわけではないが、4番でどっしり構えていることが相手バッテリーに重圧をかけている部分がある。5番を打つ細川成也の状態が上がってきたので、中田との勝負を避けられなくなってくる。4番が勝利へ導く一打を放てば、チームはさらに勢いに乗るでしょう」(スポーツ紙記者)
得点力不足が近年続いていた要因として、4番打者を固定できなかったことが挙げられる。
昨シーズン(2023年シーズン)は石川昂弥が4番でチーム最多の85試合出場したが、打率.242、13本塁打。得点圏打率.184とチャンスでブレーキになる場面が目立った。
日本ハムで不動の4番を務め、打点王を3度獲得した中田は最高の補強と言える。
持ち味の勝負強さを発揮して、チームにさらなる白星を
巨人を退団した中田は、中日に電撃入団した今シーズン、野球人生を賭けた決意で挑んでいる。
開幕から「4番・一塁」に座り、ヤクルト3連戦では2本のアーチを放った。古巣・巨人戦の試合前には岡本和真、坂本勇人と談笑する姿が見られたが、試合に入れば中日の勝利のために全力を尽くす。
開幕から無安打が続いていた細川が2日に今季初安打となるサヨナラ弾を放った際は、一塁ベンチを勢いよく飛び出して、満面の笑みで細川に駆け寄る姿が見られた。
広いバンテリンドームで本塁打量産は厳しいが、持ち味の勝負強さを発揮して打点を稼げば、チームも白星を積み重ねられる。4月4日の巨人戦で同一カード3連勝を飾り、一気に上昇気流に乗れるか。(中町顕吾)