静岡県の川勝平太知事が2024年4月1日に新規採用の県庁職員に対して行った訓示で、職業差別ともとれる発言があった。
静岡県庁には批判が殺到し、川勝知事は2日に記者会見を開いて弁明。6月の県議会をもって辞職する意向を明らかにした。
しかし、川勝知事は、これまでもたびたび不適切な発言を行って問題視されており、SNSでは同知事に対する批判の声が相次いでいる。
「何でこんな人が知事なんてやれてるんだろう」
各メディアが報じた訓示の映像によると、スーツ姿の川勝知事が微笑みながら「県庁というのはですね、別の言葉でいうと、シンクタンクです。毎日毎日野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたり。あるいは物を作ったりとかいうことと違って、基本的にみなさま方は頭脳、知性の高い方たちです」などと呼びかけた。
発言の「毎日毎日野菜を売ったり」「牛の世話をしたり」「物を作ったり」の部分をめぐり、職業に優劣をつける考えではないかとする批判が上がっている。
川勝知事はこれまでもたびたび不適切な発言で「炎上」を起こしてきた。
最近では、21年10月には同県の御殿場市と浜松市とを比較し、御殿場市について「あちらはコシヒカリしかない。だから飯だけ食って、それで農業だと思っている」などと揶揄(やゆ)。この発言をめぐり県議会から辞職勧告決議案を出されたが、わずか1票差で否決されていた。
21年6月には、知事選期間中の集会で女性蔑視ともとれる不適切発言をしたと報じられた。自らが学長を務めた静岡文化芸術大の女子学生に関連して、学力と容姿を結びつけるような発言をしていたと報じられた。
このほか、19年には、一部の県議について「ヤクザ」「ごろつき」と評していたことが報じられ、20年には、当時首相だった菅義偉氏の日本学術会議の任命拒否問題に関連して「(菅氏の)教養のレベルが露見した」などと発言したことも問題になった。
川勝氏の今回に至る数々の「失言」歴に関し、SNSで次のような声があがっている。
「何でこんな人が知事なんてやれてるんだろう」
「今まで持ちこたえてる事が不思議で仕方ない」
「よく一県知事にまでなれたものだな」