競泳の入江陵介選手(イトマン東進)が2024年4月3日、都内で会見を開き引退を表明した。
会見には元日本代表の北島康介さんがサプライズ出演し、入江さんが涙を流す場面もあった。ネット上では、この2人と、五輪に4大会連続出場した松田丈志さんを加えた3人を「黄金トリオ」だとして、これまでの活躍をたたえる声が相次いだ。
「本当にいろんな感情が混ざっているんですけども」
入江さんは16歳で日本代表入りを果たし、16歳から18年間にわたって日本代表として活躍してきた。オリンピックでは、北京・ロンドン・リオ・東京の4大会連続出場を果たし、12年のロンドン五輪では200メートル背泳ぎと400メートルメドレーリレーで銀メダル、100メートル背泳ぎで銅メダルの計3つのメダルを獲得していた。
パリ五輪での代表入りを目指していたが、3月22日に行われた代表選考会では代表入りの条件をクリアできず、代表落ちしていた。
入江さんは3日、都内のホテルで会見を開き「私入江陵介は引退を決意させていただきました」と発表した。
「長く競技生活を送ることができて、本当に心から幸せだったなと感じました。本当にここまでできたのは、たくさんの方々にサポートいただいて。自分自身の力ではここまで来ることができなかったので、改めて感謝したいなと思います」と感謝を語った。
自らの水泳人生について「幼少期から水泳を始めて、2006年、高校2年の時に初めて日本代表に入ってから昨年までの18年間、日本代表として戦うことができて本当に幸せでした」と振り返った。
「個人的にはやはりパリの地で引退したかったなっていう気持ちは強かった」とするも、目を潤ませて「自分自身すっきりした気持ちと、どこか悔しい気持ちと、ただ晴れやかな気持ちと......本当にいろんな感情が混ざっているんですけども、何より大好きな水泳をここまで続けることができたことがまず本当に良かったなと思います」と語った。
今後については「現在所属しているイトマン東進に籍を置きながら、後進の育成であったりこうベビー層からシニア層にかけて、水泳の楽しさ、水と触れ合う楽しさってのを伝えていきたいなと思っています」としつつ、「大学院等の進学」も考えているという。
「小さい時の夢がアナウンサーというのが小学校からのずっと思い描いていた夢でもある」と明かし、「伝える立場にもなってみたい」とメディア関係の仕事にも興味があるとした。