「原爆の父」と呼ばれた物理学者の生涯を描き、米アカデミー賞で作品賞など7冠に輝いた映画「オッペンハイマー」が2024年3月29日、日本でも公開された。
国内での上映については、慎重に扱われてきたと報じられており、全米公開から8か月遅れることになった。
「さまざまな議論と検討の末、日本公開を決定」
第二次世界大戦中にアメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」で、天才科学者 J・ロバート・オッペンハイマーは、優秀な科学者たちを率いて世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。しかし、原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになって...というストーリーだ。
配給するのは、世界の名作を紹介してきた映画会社「ビターズ・エンド」だ。同社は、公開決定に当たって、プレスリリースで次のようなコメントを出している。
「本作が扱う題材が、私たち日本人にとって非常に重要かつ特別な意味を持つものであるため、さまざまな議論と検討の末、日本公開を決定いたしました」
日本公開は、BBCやAP通信でも報じられており、国際的にも注目度が高い。被爆国の日本で、どれだけ関心を集められるか注目されている。