1時間以上も相互乗り入れなし
その象徴と言えるのが、相互乗り入れが深夜になると減っていくということだ。たとえば東京メトロ東西線と中央・総武緩行線の乗り入れについて見てみよう。なお、ここで挙げるのは平日である。
大手町21時38分発、高田馬場21時52分発、中野22時00分発の三鷹行が、東西線から中央・総武緩行線に乗り入れる最終である。中野行は中野着0時33分まであるものの、都心から帰る人は必ず中野で乗り換えが必要になる。大学時代中野駅での乗り換えをよく経験したので、この駅の面倒くささはよく感じたものである。
並行する都営新宿線と京王電鉄の相互乗り入れを見てみよう。都営新宿線と京王電鉄は新宿駅で会社が変わるものの、京王新線の新宿(新線新宿ともいう)から笹塚までは都営新宿線の延長ともいえるような区間であり、笹塚から先になってようやく京王電鉄になるという印象を受ける。
京王電鉄の側からすると、「新宿~笹塚間の運行を引き受けているからいいではないか」と考えるかもしれないが、乗る側からすると「遅い時間でも、もっと先に行ってほしい」となる。都営新宿線からの列車は、新宿22時01分発以降、23時04分発と1時間もなく、その先は0時16分若葉台行きが、笹塚より先に向かう最後の列車となる。22時以降、京王線の新宿駅をふくめて、列車の本数が減っていく。1時間以上相互乗り入れがなくなってしまうと、もう使いにくいことこの上ない。
では、東京メトロ千代田線と小田急電鉄はどうなのか。こちらは代々木上原で会社が切り替わる。代々木上原22時08分発急行、22時27分発急行、22時57分発急行と続き、最終は23時28分発準急成城学園前行きとなる。この時間帯になると代々木上原での乗り換えが多くなる。