東京都内で働く人の間では、「終電の時間」が話題になることがかつては多かった。会社の飲み会などでいつまでいられるのか、というほほえましい話もあれば、どれほど遅くまで残業できるのか、という残酷な話もある。
いずれにしても、長時間職場やその人間関係に拘束されることはある意味「勲章」であり、ある種のハードワークが日本型ビジネスパーソンの理想とされていた時代は「働き方改革」が言われるまで続いた。実は、いまでも心の中ではそちらのほうが正しいと思う人も多いはずである。
そういう状態にある人にとっては、夜遅い時間帯の鉄道運行というのは気になるものだ。
終電が早まり、本数が減り
近年、終電の時間が早まり、また深夜帯の列車本数も減っている。深夜帯の利用者が少なくなっているから、鉄道のメンテナンス部門の人手が足りずに工事時間を増やすことで対応したい、といった理由がある。
終電の数時間前から、列車の本数は少しずつ減っていく。
10分間隔のパターンダイヤだったものが12分間隔や15分間隔になったり、上位の列車種別が減ったりする。そうなると、帰宅するのに時間がかかる。
遅くまで働いていると(あるいは会社の上司などに飲まされていると)、帰るのが大変になるのは感じる人も多いのではないだろうか。