裏金問題で渦中の世耕氏、おひざ元でも「火の手」 近大教職員有志、理事長辞任求め署名活動

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   自民党派閥の「裏金」問題で、処分の対象になると考えられている自民党の世耕弘成前参院幹事長に、新たな危機が迫っている。

   自らが理事長を務める近畿大学で辞任を求めるオンライン署名が立ち上がり、反響が広がっている。23年12月の時点で教職員組合が辞任を求めていたが、新たに「教職員有志」による辞任要求に発展している

  • 署名呼びかけページ。1日で6700筆以上の賛同が集まっている
    署名呼びかけページ。1日で6700筆以上の賛同が集まっている
  • Xの投稿も拡散されている
    Xの投稿も拡散されている
  • 記者会見する岸田文雄首相。来週にも関係者の処分を決めたい考えだ
    記者会見する岸田文雄首相。来週にも関係者の処分を決めたい考えだ
  • 自民党のあり方も問われている
    自民党のあり方も問われている
  • 国会でのふるまいも波紋を広げた
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  • 署名呼びかけページ。1日で6700筆以上の賛同が集まっている
  • Xの投稿も拡散されている
  • 記者会見する岸田文雄首相。来週にも関係者の処分を決めたい考えだ
  • 自民党のあり方も問われている
  • 国会でのふるまいも波紋を広げた

「政治家としての不誠実な態度は、本学理事長としての不信につながります」

   世耕氏は自民党派閥における政治資金パーティーをめぐる裏金問題で窮地に立たされているひとりだ。

   24年3月28日に開かれた参院本会議後の記者会見で、岸田文雄首相は来週中にも関係者を処分する意向を明らかにした。世耕氏は27日に岸田氏から聴取を受けており、参院本会議の採決の際、多くの議員が岸田氏に一礼していく中、岸田氏の前を目も合わせずに素通りする様子の動画が拡散され、話題となっていた。

   また、世耕氏は和歌山県選挙区での衆院へのくら替えを模索していることが知られていたが、裏金問題をめぐり二階俊博元幹事長が次期衆院選に出馬しない意向を表明したことで二階氏の長男・三男による後継者争いが激化。世耕氏が公認を得る道は、さらに遠くなってしまった。

   こうした中、さらに追い打ちをかけるように始まったのが理事長職から世耕氏の辞任を求めるオンライン署名だ。

   オンライン署名サイト「Change.org」は29日、報道各社に向け「世耕弘成参議院議員に近畿大学の理事長職からの辞任を求めるオンライン署名がスタート」とするメールを送信した。

   近畿大学は「実学教育と人格の陶冶」を建学の精神に掲げ、「人に愛される人、信頼される人、尊敬される人を育成すること」を教育目的として、世耕氏の祖父・世耕弘一氏が創設した大学だ。

   「近畿大学教職員有志」による、署名を呼びかける文章によると、世耕氏について「裏金問題を解明する情報に接することのできる重要な立場にいながら、すべて秘書に責任転嫁をし、本人は今に至るまで、知らぬ存ぜぬという態度を貫いています」とした上で、「政治家としての不誠実な態度は、本学理事長としての不信につながります」と主張。

1日で6700筆超の賛同

   そのうえで、「国民の負託に応えるべき政治家としての責任を放棄し、都合のよいことしか話さない人物が、理事長として『人格の陶冶』を語れるでしょうか? 自分自身が、『愛される人、信頼される人、尊敬される人』たり得ているでしょうか?」と呼びかけた。有志代表は藤巻和宏・文芸学部教授。

   署名活動は28日に始まり、わずか1日で6700筆(29日15時時点)を超える賛同を集めている。

   署名について紹介する近畿大学教職員組合によるX投稿は、1日で3000件超リポスト(拡散)され、7000件以上のいいねが寄せられた。

   投稿には、「頑張れ、近大! 政治家として、人生の先輩として信用できない人は理事長でいるべきではない!」「署名しました この大学に通われてる学生さん達が、肩身の狭い思いをしたりしない為にも」など大学を応援する声が相次いでいる。

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