小林製薬のサプリメント「紅麹(べにこうじ)コレステヘルプ」服用後、4人が腎疾患で亡くなったとされる。
サプリメントの摂取については、国民生活センターから2017年8月3日にこんな注意喚起が出ていた。「健康食品の摂取により薬物性肝障害を発症することがあります」。こうしたリスクを防ぐポイントを、国民生活センターを取材した。
倦怠感、食欲不振、発熱、吐き気
「ドクターメール箱(医師からの事故情報受付窓口)」という、医師からの情報が寄せられる国民生活センターの窓口サイトがある。消費者が商品などによって事故にあい、医療機関を受診した場合、情報を寄せる先だ。ここに、サプリメントなど健康食品による被害の事例で以下の内容が書かれていた。
(1)知人に勧められたサプリメントの摂取を続けたところ、薬物性肝障害の重症(70歳代・女性)
(2)10年前から摂取している健康食品と総合感冒薬により薬物性肝障害を発症(50歳代・女性)
(3)肉体疲労回復目的にウコンの内服を開始した。頭痛を訴え受診、発熱、全身倦怠感、約一か月後。全身倦怠感、発熱、頭痛を訴え受信。血液検査で肝機能障害を指摘された。(50代・女性)
(1)の症例では「倦怠感、褐色尿、皮膚の黄染を訴えて病院を受診した。血液検査で、黄疸を示すビリルビンや、肝臓や胆道の病気の変化を示す肝胆道系酵素の値の上昇が認められたため、急性肝障害と診断した」。
「患者は、2~3か月前頃から、知人に勧められた3種のサプリメントを使用しており、摂取を中止したところ、ビリルビンや肝胆道系酵素の値は減少した。サプリメント3種に対して血液検査を施行したところ、3種全てで陽性となり、薬物性肝障害と診断し、1カ月強の入院となった」と書かれている。