まわりの人や介護保険など、使えるリソースを巻き込もう
フリーコメントには介護経験者からさまざまな苦労話が寄せられている。まず、介護離職をした人の意見は――。
「親の介護で欠勤をしていたら、お休みが多すぎてあてに出来ないから来年の更新はしないと言われた」(50代:パート/アルバイト)
「徘徊の心配もあり、夜だけでなく昼間も目を離せなくなってきた時にデイサービスがない日などは1人で家に居させるのは不安。施設に入れる金銭的な余裕もない」(50代:正社員)
「育児と異なり、成長をそばで見るというより衰退を見て援助していくことになり、また、自分自身も更年期に入りつつあり、心身のバランスが取りづらい」(40代:今は働いていない)
「仕事をしながらは、無理です。父が心臓で倒れて母が認知症の初期でしたが、鬱(うつ)がひどくなってどうしょうもなく、派遣でしたが仕事を辞めました」(50代:今は働いていない)
「親の介護と仕事の両立は絶対できない。私が弱かったのかもしれませんが...共倒れになります。お風呂の空だき、物忘れは年々ひどくなり、徘徊、夜中は寝てくれず私も起きていました。週3回デイサービスに通っていたのですが、その時だけ安心して仕事ができましたが、私の体はボロボロになりました」(50代:派遣社員)
一方、「苦労しながらも仕事との両立ができた」と達成感を持つ人や、あるいは「両立できると思いたい」と願う人も少なくない。
「会社や上司が介護の苦労をしっかり理解している、そのうえで働ける環境、休暇をとりやすい環境であれば、両立は可能だと思います」(40代:パート/アルバイト)
「出張の多い仕事をしていましたが、担当する仕事を変更してもらいました。また、早く帰れるように出勤時間を前にずらすなど、仕事先の理解があり両立はできました。ただ、体力的に辛かったです」(30代:正社員)
「上手に周りの人や介護保険など使えるリソースを巻き込んで、フルに利用できたら案外仕事と両立できるかもしれない」(40代:パート/アルバイト)
「在宅でできる仕事なら可能かもしれない。でも介護は育児と違い、どのくらい続くかわからないし、精神的に辛い」(40代:パート/アルバイト)