お笑いコンビ「令和ロマン」が、2024年3月25日放送の北海道ローカル番組「芸人打ち上げ酒」(UHB)に出演した。その中で高比良くるま(たかひら・くるま、高ははしごだか)さんがテレビ出演の依頼を断る理由について語った一幕があり、インターネット上で評価の声や疑問の声などさまざまな意見が上がっている。
令和ロマンは18年結成で、漫才賞レース「M-1グランプリ2023」では最短芸歴での優勝を果たした。
「俺働きたくないから芸人になっただけ」
「芸人打ち上げ酒」では、令和ロマンとお笑いコンビ「ママタルト」の4人が、札幌でのライブの後にすすきのの居酒屋で打ち上げを行うという企画が放送された。
食事をしながらトークをする中で、スタッフに「これからやりたいこと」を聞かれると、令和ロマンの松井ケムリさんは「旅番組」と答え、「僕はここから芸能人として生きていこうと思ってるんで。完全なタレントさんとして。(ハライチの)澤部さん目指して頑張りたいです」と目標を明かした。
くるまさんは「チャレンジしてほしい気持ちはあって」と相方の背中を押しつつ、
「僕は(テレビの仕事は)断るんで、基本的には。(ケムリさんが)1人で出る番組がいっぱいあるんですよ。いっぱい出てほしい気持ちはあるけど、結局それに耐性がある人って本当に日本のごくわずかの人間だと思う。芸人も含めて。これを本当に楽しめたならそのまま続けていってほしいなって思う。平気じゃないケースの方が多いからまだわかんないじゃないですか」
と私見を語った。
ケムリさんは「今んとこね、ゆうちゃみとかとクイズするの楽しい」と冗談まじりに言いつつ、くるまさんに「何であなたはテレビを断るの?」と振った。
くるまさんが「俺働きたくないから芸人になっただけなんで。もっと上の世代ってモテたいとか、金欲しいみたいなのあったけど、俺らって惰性の結果。俺ダラダラしてるじゃないですか、ずっと」と持論を語ると、ママタルトの大鶴肥満さんも「朝早く起きたくないから」「早く起きて満員電車に乗る生活が無理」と、くるまさんに賛同した。
「ライブとかの方がお金がもらえるから、特に吉本は」
さらにくるまさんは
「単独ライブもなるべくやりたくないし。なるべく働きたくないっていう価値観の中で、でも生活はしたいじゃないですか。大金持ちはいいけど、ある程度はお金はもらいたいから、ってなると単純に現代が、ライブとかの方がお金がもらえるから、特に吉本は。テレビ嫌いでも何でもなくて、単純に今テレビの方がお金もらえないから、そんなことよりYouTube1本でも多く上げた方が後々伸びるし、ってだけで」
「ただ単に働きたくなくて、逃げたら、テレビは優先順位が一番低いっていう。単純に今のエンタメのランキングで低いからじゃないですか。市場がちっちゃいからでしょ」
と、テレビの仕事を断る理由を赤裸々に明かした。
X上では、「好きなアイドルや芸人がVTR見るだけのよくわからん番組出てるの見るに耐えないから、くるまのようにテレビ断ってるって言ってると安心したりもする。勿論ケムちゃんみたいに本人が楽しいなら良いとして」「仕事として捉えてるならそりゃそうよねえと思うばかり、、自分がフリーランスとして、コスパの悪い仕事あったら『そりゃ受けないでしょ』と思っちゃう」など、くるまさんの姿勢を評価する声が上がった。
一方で、「はっきり言って上の世代の芸人がYouTubeもテレビも同じくらい力入れて頑張ってんのに、優勝からまだ1年経たずして出演番組を選ぶってのはおかしくない?」「テレビ出演選ぶのはいいけどなんやかんやみんなにこれからも自分たちのことを知ってもらえてネタを見てもらえるのはテレビ出続けることが一番手っ取り早いと思うんだよね」と、くるまさんの意見を疑問視する書き込みもみられる。
「テレビは自分たちより上の世代のものだと思ってる」
くるまさんはNON STYLEの石田明さんのYouTubeチャンネルで、3月16日に公開された動画にゲスト出演しているが、ここでもテレビの仕事を断る理由を語っている。
くるまさんは「めっちゃテレビ好きです。テレビっ子で育ったんですけど」とした上で
「テレビは自分たちより上の世代のものだと思ってるんです」
「テレビがオワコンだとか、そういう軽々しい若者論を言いたいわけではなくて、テレビがあって、出てる人がいて、元々謳歌してる人がいて、そこに食らいついてる人がいて。今で言うと『有吉の壁』とか、『水曜日(のダウンタウン)』とか。元々テレビに憧れがあった世代という正しい動機があるから挑むべきであって、やらされてて面白いんですけど、僕らの世代が同じ文脈で食らいついたとしても、嘘になるわけですよね」
と、現在のテレビについての私見を語った。
続けて「俺たちは(テレビが)好きなだけ。恋と愛ですよね。恋してますけど愛してないから。(テレビを)愛してるみんなが出てるものがすごく美しいものとして成立してるわけであって、だから面白いじゃないですか。俺らがやったらかわいそうになるんですよ。俺らを本当にイジりきるほどみんなも俺らを愛してないから。けちょんけちょんにはどうせしてくれないんですよ」と、テレビの仕事に対する考えを明かしていた。