「会社の前を通りかかった易者(占い師)さん」がデザイン
J-CASTニュースの取材に応じたツバメノートのX担当者によると、大学ノートをデザインしたのは、会社の前を通りかかった「易者」だという。
「弊社の記録によれば昭和22年(1947年)の戦後間もない頃、ツバメノート前身渡邉初三郎商店の会社の前を通りかかった易者(占い師)さんが『私はデザイナー(当時は絵師でしょうか)のようなこともしているので私にノートのデザインをさせてほしい』と提案を受け、この意匠の大学ノートを発売したと伝わっています」
「ただ、社内には昭和22年(1947年)に製造した当時のノートはない」とも補足する。現物として一番古いものは1965年のものだという。これはXにも投稿されたもので、「表紙に小売店巡回記録と書かれているように、中には当時の販売店様の名前が少し書かれています」と説明した。
今までデザイン変更をしなかった理由については、次のように説明した。
「弊社の代表的な大学ノートのデザインは社内で飾り枠と呼んでいます。大学ノートにおいて飾り枠は重要な要素であり、それこそ表紙を飾るノートの顔となります。この特徴的なデザインだからこそ、お客様が店頭で見たときにツバメノートであることが一目でわかるよう、ツバメノートを引き続き買っていただけるよう、これまでこのデザインを変更しなかったのだと思います」
同商品は2012年にはグッドデザイン賞の「ロングライフデザイン賞」を受賞している。この受賞に触れ、「日本にいる方なら文房具売り場で一度は見たことのあるノートとして、クラシカルな当時のデザインを守り続けます」と今後の方向性にも言及した。